繊維ニュース

繊維産業で働く魅力を

2025年12月16日 (火曜日)

 岡山県繊維産地協議会の金融検討会議に参加する、中国銀行や広島銀行などの金融機関8行9支店は12日、児島中学校(岡山県倉敷市)の1年生を対象に地元の繊維企業が出張して講義する「しごとの糸ぐち展」を開いた。繊維産業で働くことへの関心を高め、地域活性化と産地の人材確保を目指す。

 出張授業を開いた企業は、学生服製造卸の明石スクールユニフォームカンパニーと児島(同)、ワークウエア製造卸の寅壱(同)、ジーンズ製造卸の晃立(同)とジョンブル(同)、畳縁製造卸の髙田織物(同)の6社。

 晃立の授業では、ジーンズ加工の一つ「糊(のり)付け」を施して自立するジーンズを紹介した。生徒一人一人にデニムで作った筆箱をプレゼントして、レーザー加工機による刻印を体験できるコーナーも設置した。

 授業を受けた生徒の一人は、「地元に住んでいても知らないことがたくさんあった」とし、「将来は、ファッションデザイナーを目指している。今回の授業で、一歩前に進めた気がする」と感想を語った。

 寅壱の村上貴章専務は今回の授業を通じて、「繊維産業が盛んな児島出身というアイデンティティーを醸成するきっかけを与える機会になれば」と話した。