菅公学生服/学生向けEF開発に着手/リンクサスと協業で
2025年12月16日 (火曜日)
菅公学生服は、猛暑対策の一環として、農業、工業などの実業系高校向けに電動ファン(EF)付きウエアの開発を進めている。熱中症対策品などを企画するリンクサス(大阪市中央区)との協業。2027年をめどに通学用の販売も目指す。
これまで学生の間では「暑さは我慢するもの」という風潮があったが、保護者や教員から熱中症リスクの増大を懸念する声が高まっており、同社では22年ごろから研究に着手していた。
今夏販売したベスト型EFウエアのバッテリーは、価格と性能、安全性を考慮し、ワークウエア向けほど強力ではないが、一般向けより涼風が出る最大電圧18・6ボルトタイプを使用。EFウエアの着用許可を出している岡山県内の2校の実習授業で今年初めて使用実績を得ることができたため、現在検証を進めている。現場からは「以前は暑さで授業を抜ける生徒もいたが、着用後は1時間通して受講できるようになった」との声も上がっていると言う。
今後の課題は、通学時の着用を見据えた改良。現在のファン配置では、多くの生徒が使用するリュックサックを背負った際に吸気口が塞がれ、背中に風が通らないという問題がある。同社では、脇部分へのファン配置など形状の工夫を研究中で、27年夏をめどに、実業系だけでなく普通科高校の通学用オプションとしての販売拡大を目指す。





