帝人フロンティア/タスコ活用で不織布強化/ユニセルとのシナジーも期待

2025年12月17日 (水曜日)

 帝人フロンティアは、ユニチカのタイ不織布製造販売子会社であるタスコを新たにグループに加えることを生かし、ポリエステルスパンボンド(SB)のグローバル販売を強化する。特殊製法による長繊維不織布を製造販売するグループ会社、ユニセル(山口県岩国市)とのシナジーにも期待を寄せる。

 帝人フロンティアは10月末にユニチカとの間でタスコの工場設備を含む事業をタイ子会社のテイジン・ポリエステル〈タイランド〉(TPL)で譲受する契約を結んだ。これにより2026年1月からタスコが新たに帝人フロンティアグループに加わる。

 タスコは、1997年にユニチカと帝人が合弁で設立。TPLの敷地内に立地し、エネルギーなど用役も共有するなどこれまでも協力関係にあった。タスコをグループに加えることで帝人フロンティアは、タスコが得意とする小ロット生産ラインとグローバルな販路を生かし、高付加価値なポリエステルSBの販売供給を目指す。

 また、帝人フロンティアには長繊維不織布製造販売子会社のユニセルがある。将来的にはユニセルが生産する特殊製法による合繊長繊維不織布と、タスコのポリエステルSBによるシナジーも視野に入れ、高付加価値な不織布の供給体制の構築・強化を目指す。