住商モンブラン メディカルを重点強化
2025年12月24日 (水曜日)
サービスウエア製造卸の住商モンブラン(大阪市中央区)は2026シーズンに向けて、メディカルウエアを重点的に強化する。病院経営の厳しさを背景に、買い控えや着用サイクルの長期化が続く中、「着用者の声を反映した課題解決型の商品開発」(兼八晃社長)を進める。全カテゴリーで例年を上回る252品番を打ち出し、新規販路の開拓を目指す。
メディカルの注目商品の一つが、動きやすさを追求した新シリーズ「RAKUMO」(ラクモ)だ。埼玉県立大学との産学連携で3年かけて開発した特許取得済みの「機能性パターン」を全商品に採用。人体構造に沿ったパターン設計により、腕回りの突っ張り感を抑え、スムーズな動作を実現する。
日勤と夜勤でウエアの色を変えて識別する必要がある病院向けには、「リバーシブルスクラブ」を提案する。1枚で表裏の色味が異なる織物「デュアルトーンツイル」を開発し、両面ともきちんと見える仕様にこだわった。1着で2色運用できるため、コスト削減につながる点も訴求する。
飲食サービス分野では、厨房の暑さ対策として、シキボウの高通気素材「アゼック」を初採用した調理ウエア「アゼッククール」を打ち出す。吸水速乾素材と組み合わせ、通気性と快適性を高めた。食品スーパー向けで需要が高まるカーボンオフセット商品のラインアップも拡充する。
9月には東京と大阪の営業部を統合し、従来のエリア別から分野別担当制へ移行した。各分野の専門性を深め、顧客対応力の向上を図る。
上半期は前年並み
住商モンブランの上半期(2025年6~11月)売上高は、カタログ掲載の定番商品が堅調に推移したものの、別注品が伸び悩み前年並みとなった。分野別では、大口別注案件を獲得した飲食サービスが12%増と好調で、食品白衣も定番商品が伸びた。
通期は過去最高となる売上高159億円(前期147億円)の達成を目指す。





