ごえんぼう

2026年01月05日 (月曜日)

 繊維産業の歴史をたどると、午年は単なる節目ではなく、既に水面下で進行していた構造変化が、一気に業界全体を揺るがす形で顕在化してきた年でもある▼1990年を境に衣料品の輸入浸透率が上昇。2002年には前年にWTOに加盟した中国での生産が、もはや一時的な選択肢ではなく、世界標準として固定化された。14年は国際規制の強化や「チャイナ・プラスワン」の加速を背景に、欧米・日本でサプライチェーン改革が本格化した▼20年代、その次の変化に対する伏流は一段と濃くなった。最近の業界で相次ぐ撤退、統合といった流れは、長く抱えてきた過剰設備や高コスト、調達競争力の弱体化といった課題が、もはや延命できない段階に達したことを示している▼午年はまさに変化を生むのではなく、変化が逃げ場を失い、形として現れざるを得なくなる年である。再編、統合、撤退の答え合わせが、いよいよ迫っている。