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旭化成 重点成長事業で利益拡大

2026年01月13日 (火曜日)

 旭化成はこのほど、「重点成長」事業説明会を東京都内で開催した。エレクトロニクスや海外住宅など四つの事業を中心に利益成長を見込むとし、工藤幸四郎社長は「2027年度の営業利益目標2700億円はコミットした数字」と達成に自信を見せた。繊維関連にも言及し、「しっかりとキャッシュを稼いでいる」との評価を与えた。

 同社は、3カ年の中期経営計画を進行中で、最終年度となる27年度(28年3月期)に連結営業利益2700億円を目標値に掲げている。24年度の過去最高益2119億円(25年度に更新見込み)から約600億円の増益を計画しているが、四つの重点成長事業がそのけん引役を務める。

 マテリアル領域のエレクトロニクス事業が重点成長事業の一つで、人工知能(AI)需要増で市場成長が期待される電子材料や電子部品を中心に展開を強化する。同事業は27年度に営業利益300億円を掲げるが、さらなる上積みを目指す。電子材料では、プリント配線板用ガラスクロスの展開を強化する。

 同社のガラスクロスは、繊細なガラス原糸を品質高く織り上げる製織技術や原糸を複数調達先から選択できる多彩な提案などが強み。通信の高速化・大容量化に対応する次世代低誘電ガラスクロスの生産拡大に加え、次々世代ガラスクロス(石英ガラスクロス)も26年度に顧客認定獲得を図る。

 同社は30年度の展望として営業利益3800億円を掲げる。工藤社長は、27年度の2700億円達成に向けて順調に進んでいるとした上で、「3800億円はチャレンジングな数字。マテリアル領域の27年度以降の成長が鍵を握る」とした。中でもエナジー&インフラ事業が伸びるとした。

 同じマテリアル領域のコンフォートライフ事業にも言及した。キュプラ繊維「ベンベルグ」やポリウレタン弾性繊維「ロイカ」、「サランラップ」などを例に挙げ、「これらは当社の代表選手であり、しっかりとキャッシュを稼いでいる」とし、重点成長事業と良いバランスになっているとした。

 旭化成アドバンスと帝人フロンティアの経営統合についても触れ、「旭化成アドバンスは利益をきちんと上げている。ただ、将来を見越してさらに強い会社にするため、ベストオーナー視点で決断した」と説明した。