ごえんぼう
2026年01月19日 (月曜日)
以前、小欄で兄弟や姉妹で経営する企業は、仲が良いほど業績も良いと触れた。そんな仲が良く、日本で最も成功した兄弟といえば、豊臣秀吉と秀長だろう▼今年のNHK大河ドラマは秀長が主役だが、歴史的には兄の秀吉に比べ目立たない存在である。しかし、評論家で作家の堺屋太一は、著書『豊臣秀長』の中で、秀長を「日本史上稀にみる存在であり、現代において最も望まれる人材」と高く評価している▼秀吉と徳川家康が対峙した1584年の小牧・長久手の戦いでは、局地的には家康が勝利した。ただ、秀長が伊勢で諸城を攻略し、兵站と背後を固めたことで戦局は有利に傾き、後に家康は秀吉の軍門に下る▼組織の命運は最前線の英雄よりも、背後で全体を整える存在に左右されることがある。英雄を支える参謀を持てるかどうか。秀吉より早く世を去った秀長の不在が、その後の豊臣家の運命を大きく変えてしまった。





