帝人フロンティア 輸出追い風に海外攻勢

2026年01月28日 (水曜日)

 帝人フロンティアの衣料繊維部門は、新中期経営計画の初年度となる2026年度(27年3月期)は、引き続き欧米やASEAN地域など海外市場での販売拡大を重視した戦略に取り組む。また、合繊糸・生地など素材販売だけでなく縫製品OEMなどの製品事業でも、素材を軸にした差別化を推進することで業容の拡大を目指す。

 25年度に関して福谷将彰取締役兼執行役員衣料繊維部門長は「第3四半期(4~12月)まで素材、製品ともに順調に推移しており、計画を上回る数字になっている」と話す。

 素材事業は特にテキスタイル輸出が好調だ。スポーツ用途を中心に円安の追い風もあって好調が続く。ポリエステル長繊維糸の販売もカーテン向けなどが順調で健闘している。一方、国内向けテキスタイル販売は勢いがない。ユニフォーム用途も在庫調整の局面にある。

 製品事業は堅調だ。海外縫製が中心のため「円安によるコストアップが逆風となる中、強い顧客との取り組みが成功し、健闘している」と言う。とりわけスポーツ・アウトドア衣料がリードし、カジュアル衣料も悪くない。重衣料は市場縮小が続いているが、こちらも有力アパレル・流通との取り組みが奏功している。

 ただ、26年度に関して「海外縫製・調達が中心の製品事業は円安による逆風が強まっており、事業環境は厳しくなる」との見方を示す。26年度からは新中計がスタートすることも含め、これまで以上に海外市場を重視した戦略を立てる。

 欧米市場へは、実績豊富なスポーツ・アウトドア向けで、テキスタイルなど素材販売に加えて、縫製品など製品販売の拡大を目指す。また、「ASEAN市場も重視する」として、ASEAN域内での素材・製品の生産・販売を拡大する。既にインドネシアでは織布染色加工子会社のタイナムシリインターテックスだけでなく、グループ外での委託生産による商品ラインアップの拡充を進めている。また、「インド市場に関しても探索を進める」との考えだ。

 海外市場での販売拡大に向けて、機能性や環境配慮など差別化された素材を軸にする提案を糸・生地だけでなく製品でも引き続き強化する。糸・生地、縫製品それぞれのコストアップが続いていることから、差別化による価格転嫁にも取り組む。