ごえんぼう

2026年01月29日 (木曜日)

 高額ジーンズが売れている。ただし、物語性を持つモデルに限られた話である。何回かこのコラムでも書いているが「大戦モデル」に読者からの反響がある▼米「リーバイス」の復刻ライン「リーバイス・ビンテージ・クロージング(LVC)」の大戦モデルが人気で、着用しやすいゴールデンサイズはなかなか手に入らない。1942~46年頃の物資統制下で見られる仕様が特徴だ▼量産型のドーナツ型ボタンやペンキに変更されたステッチなど簡略化されたディテールが魅力だが、昨年12月にLVCの価格改定を行い、現行の価格は4万円台に▼それでもファンの間で割安感があり、需要は衰えていない。この話を友人にしたところ「顧客ニーズを的確に商品化している」と冷静な反応があった。なるほど、われわれは「ジーンズの苦難の歴史」を消費しているのか。レガシーを生かした価値を提供する、マーケティングの好例ともいえる。