帝人 極細炭素繊維本格展開へ
2026年01月30日 (金曜日)
帝人は、機能性極細カーボンファイバー「PotenCia」(ポテンシア)の本格展開に乗り出す。溶融紡糸技術を応用して生産する繊維状炭素で、2010年代から開発に取り組んできた。高導電性や高放熱性などの特徴を持ち、半導体製造装置や電池電極などを軸に用途を探索する。
石油や石炭の副生成物(ピッチ)と、成形助剤のポリエチレンを溶融混練した上で繊維化。ピッチを変性処理した後にポリエチレンを熱分解して除去し、繊維状のピッチを取り出す。この繊維状ピッチを炭素化・黒鉛化して繊維状炭素を作る。繊維径は300ナノ㍍、繊維長は15ナノ㍍で、同社は「世の中にはないサイズ感」と話す。
樹脂と組み合わせることで機能性を付与する。ポリベンゾイミダゾール(PBI)樹脂との粉体混練(圧縮成形)では、カーボンブラックなどと比べて表面抵抗値が下がる。ポリフェニレンサルファイド(PPS)との溶融混練(射出成形)では流動方向熱伝導率が向上する。
導電性や放熱性で三つのグレードを用意している。採用実績はまだないが、半導体製造装置には樹脂が使われるケースが多く、需要を取り込みたいとしている。
電池電極用途はメーカーの評価を受けている段階。粉体での販売が基本になるが、同社樹脂事業本部との協業も視野に入る。
カーボンファイバー関連では、グループの帝人フロンティアが極薄炭素繊維ペーパーの販売を強化する。これまでは「限られた用途で販売してきた」とし、今後は「より幅広い顧客、用途に提案」する。
帝人の炭素繊維「テナックス」を使用し、高い耐食性と耐薬品性を持つ。厚みは0・115㍉、坪量(目付)は平方㍍当たり10㌘。繊維が均一分散しており、表面が平滑になる。





