特集 26春夏オフィス&サービスウエア(4)/トップに聞く「2026年の展望」/神馬本店/ジョア/ハネクトーン早川/チクマ/ガードナー/アルトコーポレーション

2026年01月30日 (金曜日)

〈神馬本店 社長 神馬 真一郎 氏/ユニフォームの価値伝える〉

 2026年6月期の上半期(25年7~12月)売上高は、前年同期並みになりそうだ。カタログ商品の販売は低調だったものの、国産の利点を生かした別注の獲得で補った。通期は、微増を目指す。

 引き続き「ユニフォームの価値」を広く伝えていきたい。企業が経費節減のためユニフォームを廃止する傾向にある一方で、働く人からはユニフォームを支給してほしいという根強い要望がある。

 新たな分野として企業ユニフォーム以外のユニフォームや個人で使用するグッズといったBtoCの需要も広げる。

 ジェンダーレスの流れを捉える、ペア企画も拡充させる。女性目線でデザインした男性用ユニフォームは、既に顧客から支持を集めている。

 市場規模が縮小するオフィスウエアだけにこだわらず、ユニフォームの製品OEMといった新たな市場の開拓も進める。

〈ジョア 社長 神馬 敏和 氏/小ロット別注で独自性訴求〉

 2025年12月期は、前期比横ばいになりそうだ。美容医療向け「ラ・ボーテコレクション」と、接客業向け「華やぎコンシェルジュ」は好調だった一方で、一般事業所向け「オフィスフルコレクション」は市況悪化の影響で低調だった。

 当社の国内生産比率は、約90%に達する。高品質・短納期・小ロットという国内生産の強みを生かして、華やぎコンシェルジュでは40着からの小ロット別注に対応する。他社と重複しないデザインで独自性を求めるユーザーの要望に応える。別注比率を全体の10%まで引き上げる計画だ。

 今期も引き続きブランド価値の向上に努め「日本で最もラグジュアリーでエレガンスな、働く女性が“着て仕事したい”と憧れるブランド」を築き上げる。

 今年から、本社機能の一部を大阪に移転する計画を始動する。3年以内に盤石な体制を実現したい。

〈ハネクトーン早川 社長 早川 智久 氏/初の札幌展示会を企画〉

 今期(2026年4月期)の商況は、夏場にユニフォームが苦戦したものの、9月以降の引き合い増加により回復基調にある。4月決算に向けて堅調に推移している。

 クイックオーダー商材も前年を上回る動きを見せており、葬祭関係、空港、ホテル、美容クリニックなど幅広い業種で好評だ。オーバーツーリズムや観光業の人手不足は懸念材料だが、ユニフォーム需要は底堅いとみている。

 4月から製品の価格改定を実施する。原材料費、物流費、エネルギーコストの高騰が続いていることから、品質維持のためにも平均約10%の値上げに踏み切る。カタログ構成も刷新した。従来のような春夏・秋冬の明確な区分けではなく、通年対応を意識した構成とし、季節を問わず提案できる体制を整えた。

 販路拡大策として、5月には札幌で初の展示会を開催する。北海道で狙っていきたい。

〈チクマ アルファピア事業部長 山平 信幸 氏/オーダー事業を開始〉

 前期(2025年11月期)業績は、前の期に比べ3%の減収だった。オフィスウエア「アルファピア」が6%減と苦戦した。一方で、男女ペア企画の「ザ・フェローズ」が3%増、イベント・インフォメーション向けの「ユー・ファクトリー」が1%増と伸びた。19年導入の「マリークヮント」は引き続き好調で、11%増となった。

 今期は価格改定効果も見込み5%の増収を目指す。新たな取り組みとしてメンズのオーダー事業も春夏向けから始める。

 制服管理の「チクマのハブ」をベースとしたレンタル事業も引き続き強化する。

 オーダー事業については、これまで培ってきた素材調達力とQR対応可能な生産体制で、価値あるユニフォームを1着から提供していく。オーダーを手掛けることで、定番商品とのシナジーにも期待する。

〈ガードナー 社長 矢澤 崇 氏/食品白衣で新カタログ〉

 2025年12月期売上高は前期比約4・5%増の43億7千万円を見込んでいる。上半期は価格改定交渉に時間を要し、売り上げに若干影響が出たが、下半期には持ち直すことができた。食品工場向け白衣、半導体工場向けクリーンルームウエア共にユーザー企業ごとの商況はあるものの、全体的には堅調に推移している。

 昨夏の労働安全衛生規則改正によって熱中症対策が義務化されたことで、ウエアによる暑熱対策の需要はさらに高まってくるだろう。

 電動ファンやペルチェ素子式は現段階ではあまり考えておらず、水冷式などで効果検証を進めている段階だ。

 今月、食品工場向け白衣の新カタログを発刊した。その中ではフェムテック製品として、女性の経血対策用に黒色の食品白衣を初めてラインアップした。反響を期待している。

〈アルトコーポレーション 社長 ヒロ瀬 由武 氏/ECシリーズ拡充〉

 2026年2月期の売上高は、前期に大口案件があった反動で減収は免れない。ただ新規の大口別注案件を獲得したことなども寄与して、計画は上回り、18億円前後の着地見通しだ。

 近年、大手に限らず中小の製造業においてもユニフォームに環境配慮素材を求める傾向が強まっている。そういった点で、東レの植物由来ポリエステル「エコディア」を採用したECシリーズはニーズを捉えており、売り上げも順調に伸びている。26春夏で投入する新製品のEC200シリーズを加え、さらに勢いをつけていきたい。

 25秋冬から一般衣料でもなじみ深い「アウトドアプロダクツ」商品を展開しており、26春夏でも新商品を採用し販促していく。別注はまだ大口案件があるわけではないので数を取っていくというスタンスだ。来期に向けてはこれらの施策で今期以上を目指していきたい。