クラレトレーディング 繊維部門新設し高度化加速

2026年02月04日 (水曜日)

 クラレトレーディングは、今期(2026年12月期)からクラベラ事業部と繊維素材事業部を統括する繊維部門を設置した。繊維部門長を兼務する上野裕樹取締役クラベラ事業部長は「事業部や用途横断で開発を強化し、さらなる高付加価値化やサプライチェーンの高度化に取り組む」と狙いを説明する。

 繊維部門の設置に合わせて、部門直下に繊維統括マーケティング部が新設された。衣料用途中心のクラベラ事業部と、資材用途を担う繊維素材事業部の枠を超えた、マーケティング活動や商品開発の推進が狙い。

 クラベラ事業は既に縫製品までの一貫体制が整備されているのに対して、繊維素材事業はビニロン繊維や高強力ポリアリレート繊維「ベクトラン」、人工皮革「クラリーノ」などクラレ独自の素材の原料販売が少なくない。このためクラベラ事業部とも連携しながら、「開発による商品やサプライチェーンの高度化を進める」とする。

 例えば、ベクトランは資材用途が主力だが、現在はより幅広い用途に使用できる細繊度タイプなどもそろえる。これを活用し、スポーツ・アウトドア分野の衣料のほか、ザックなど用具への提案を進める。ビニロンも難燃タイプでアウトドア衣料・用具へと提案することが可能だ。こうした取り組みによって衣料と資材の枠を超えてクラレの独自素材の販売を繊維部門として拡大することを目指す。

 また、繊維部門として中国など海外市場での販売拡大も目標の一つとする。現在、繊維素材事業は中国子会社のクラレトレーディング〈上海〉を通じて中国市場への販売を行っている。こうした実績や商流を繊維部門全体で活用し、より高付加価値な商品の海外販売拡大を目指す。