ごえんぼう
2026年02月09日 (月曜日)
最近、大阪府堺市にある仁徳天皇陵を訪れた。堺市役所の最上階から眺めると、その規模の大きさが改めてよく分かる。墓の面積としては世界最大という▼改めて考えると不思議な存在だ。文字を持たず、当時の東アジアでは周縁に位置していたこの国で、エジプトのピラミッドや中国の始皇帝陵を上回る、これほど巨大な墓をどのように築いたのか。その背後には、民を動員するだけの強い統治の力がおそらくあったはず▼仁徳天皇は「民のかまど」の逸話でも知られる。民家から煙が立たないのを見て貧しさを憂い、3年間租税を免じたという。だが同時に、巨大な陵墓は当時最大級の公共事業でもある。徳政と大事業。その両立は、本当に民のためだったのか▼さて、今日は衆議院選挙の結果が出る日だ。食料品の消費減税で民のかまどの煙は再び立ち上るのか。減税と財源、分配と成長。煙の量だけで、政治の成否は測れまい。





