ごえんぼう

2026年02月12日 (木曜日)

 あるアパレル企業の経営トップは「都心の商業施設がさらにインバウンド需要にシフトした。影響は軽視できない」と吐露する▼東京・表参道の抹茶カフェに行くと、店内を占める8割以上の外国人が「オニツカタイガー」「オン」の手提げ袋を持っていた。それ自体はほほ笑ましい光景だが、評判の抹茶ラテを飲んでいる日本人はほぼいない。訪日客の荷物量が膨大で不自然に感じることも▼有名スニーカー店に行くと江戸文字など和の要素を用いた内装に一新していた。なじみの定食店が閉店し、替わりに高級ラーメン店、和牛を提供する店舗も増えた。表参道の様相は一変し、観光地化が進む▼訪日外国人の旅行消費額(2025年度速報)は9・5兆円と過去最高を記録。円安の恩恵は計り知れない。しかしバランスを欠いた戦略に危うさも感じる。インバウンドへの依存が経済にどう影響するのか、リスクを含めて検証したい。