シキボウ UTC統合で新体制
2026年02月13日 (金曜日)
シキボウは、ユニチカトレーディング(UTC)の衣料繊維事業を承継し、1月から大阪、東京、海外拠点に総勢130人を迎えた新体制を始動した。4月からの本格稼働に向け、UTCの事業基盤を組み込み、「互いの強みの融合」(尾﨑友寿上席執行役員繊維部門長)でシナジー創出を加速させる。
同社の繊維部門はこれまで、不採算事業の見直しなど“選択と集中”を進め、収益力を高めてきた。今回の統合を機に、ユニフォーム事業と海外販売を重点戦略に位置付け、さらなる成長につなげる。
ユニフォーム分野では、シキボウは備蓄アパレル向け、UTCは別注案件にそれぞれ強みを持つ。素材面でも、シキボウは紡績糸、UTCは長繊維、製品面でも編み地縫製、織物縫製と、得意分野が異なる。双方のラインアップを組み合わせることで対応領域が広がり、「トータル提案できる体制が整った」(尾﨑上席執行役員)。官需向けも引き継ぎ、分野全体でのシェア拡大を図る。
海外販売も両社の拠点は補完関係にあり、ベトナムではシキボウが南部のホーチミン、UTCが北部のハノイに拠点を持つなど、同じ国でも得意エリアが分かれる。この供給網を生かし、販売子会社のシキボウベトナムの備蓄糸や、中東民族衣装向け生地など、UTCが扱ってこなかった商材も海外拠点で展開し、「販路の相互活用でシナジーを生み出す」。UTCのスポーツ分野の商権にも、シキボウの機能加工や短繊維素材を組み合わせ、付加価値の高い提案につなげる。
4月からの本格稼働に向け、重複する販売エリアや生産品種の“交通整理”を急ぎ、「営業効率を最大化させる」とする。類似する品種を集約して生産ロットをまとめるなど、生産効率の最適化も検討する。
UTCの商権は、売り上げ規模よりも利益を重視する方針で見直す。現状の収益性だけで判断せず、「全案件を吟味する」考え。加工技術と組み合わせることで付加価値を高められる可能性などを見極めながら、最適なポートフォリオを構築する。UTCの業績は第4四半期(1~3月)から反映される。
1月5日の始動日には入社式を実施し、新体制としての結束を固めた。今後も組織の一体感を高め、新たな成長軌道を描く。





