東レが水着新素材/光消臭「ルミマジックアクア」

2002年06月20日 (木曜日)

 東レは光触媒作用でプール特有の塩素臭を分解し、抗菌性能も持った水着新素材「ルミマジックアクア」を03年商戦向けに11月から発売する。販売価格は生地販売で950~1500円/1メートル(無地、150センチ幅、アパレル入り価格。プリントでも展開)。

 「ルミマジックアクア」は酸化分解能力を持つ光触媒(活性酸化チタン)を特殊なバインダーで生地に固着させた消臭加工素材「ルミマジック」シリーズの水着向け素材。プールの消臭材として使用される、次亜塩素酸カルシウム、塩素化イソシアヌル酸などが水と反応して発生する臭気を放つ次亜塩素酸イオンを光触媒で無臭の塩化物イオンに分解する。また抗菌成分も固着しているため、化膿の原因となる黄色ぶどう球菌や腹痛などの原因となる大腸菌の増殖を抑制する。後加工なのでポリエステル、ナイロンなど様々な素材に対応可能だ。

同社試験によると、「ルミマジック」の塩素臭消臭効果は未加工品に比べ、ナイロン基布で10倍、ポリエステル基布で5・5倍の効果を発現し、ほとんど無臭の状態に戻すという。抗菌性能は未加工品に比べ、黄色ぶどう球菌に対しては6倍以上、大腸菌に対しては5倍以上の効果を発揮する。

同社では遊泳・フィットネス両面での展開を図り、業界初の機能として打ち出し、店頭POPなどを活用して水着市場の活性化を図る考え。初年度5000反、3年後には、今期の水着販売見通し(スクール除く)の25%に相当する1万5000反を見込む。