帝人フロンティア ブラックフォーマル幅広げる

2026年02月26日 (木曜日)

 帝人フロンティアは、ブラックフォーマル用素材の展開の幅を広げる。ニットのバリエーションを増やすほか、通気性に優れた素材の提案を進める。ベトナムの協力工場を活用した製品生産も強化する。変化・多様化するブラックフォーマル市場のニーズに応じることで販売拡大につなげる。

 ブラックフォーマルは、新型コロナウイルス禍が落ち着いた2022年以降に需要が急拡大したが、在庫調整局面を迎えた24年は勢いが鈍った。25年は、バラつきがあるものの回復基調となり、同社東京衣料第二部の販売も前年を上回る見通し。26年も強気の姿勢で臨みたいとした。

 同部には「昔ながらのブラックフォーマル素材だけでなく、幅出しを求める声が多くなっている」という。気候変動による夏の高気温化や長期化などからニット素材や軽量感、通気性のある商材の引き合いが増え、27夏向けではそうしたニーズに積極的に応える。

 丸編み地では「ブラックオン」を打ち出す。原糸と製織、染色、加工の各技術を融合した生地で、濃染性と深色性に加え、ハリ感とコシ、光沢感などを併せ持ち、25年の販売も順調だった。同素材の丸編み地バージョンは着心地などを重視しつつ、型崩れしない、きちんと感も付与する。

 ニットの需要は確実に増えているとし、タイのテイジン・ポリエステル〈タイランド〉とタイ・ナムシリ・インターテックスを活用した丸編み地やトリコットの一貫生産も始めている。また、「ホールガーメント」横編み機で生産した製品も展開する。

 そのほか、顧客の要望が増えているのが「爽多」(そうた)の応用。すだれ構造の再現によって通気性と紫外線遮蔽(しゃへい)を両立し、カジュアル分野などでヒットとなっている。サンプルを提案して評価を確認している段階で、「爽多は濃く染まる糸ではない。糸を変えることも可能」という。

 最終製品の提案では、ベトナムでのオペレーションを拡充する。縫製の協力工場が同国内に新工場を設立しており、「次の秋冬物から本格スタートを切る」とした。タイや日本の生地を用い、織物だけでなく、丸編み地やトリコットを使った製品も作る。