敷紡〈上海〉国際商貿/メーカー系商社へ転換/ユニフォーム・内販強化
2026年02月26日 (木曜日)
【上海支局】シキボウの中国法人、敷紡〈上海〉国際商貿が、従来の日本向け縫製拠点から、開発・企画力を強みとするメーカー系商社への転換を加速させている。昨年、ユニチカトレーディング(UTC)の中国事業を譲り受け、ユニフォームや産業資材の中国内販を含めた多角的な展開に乗り出した。今年は組織固めを続けながら、内販とグローバル展開の拡大に力を入れる。
同社の前身は1996年設立の上海敷島家用紡織だ。長らく日本向けの寝装品縫製を主力としてきたが、中国でのコスト上昇を受け、2024年に自社工場での生産を終了。協力工場を活用する貿易・事業会社へと集約された。同時に、ニット製品を手掛けていた敷紡貿易〈上海〉も統合し、新生・敷紡〈上海〉国際商貿として組織を一本化した。
さらに、日本本社がUTCの衣料繊維事業の一部を譲受したことに伴い、昨年末、ユニチカ〈北京〉貿易の事業を継承。現在は上海本社、北京分公司、常州分公司の3拠点、計24人体制に拡充している。
これにより、UTC側が強みとしていたユニフォーム事業や、フィルムなどの産業資材事業が加わった。売り上げ規模は従来に比べ大幅に拡大し、特に内販の営業基盤が強化された。
吉元正泰総経理は「シキボウの高通気生地『アゼック』などの差別化素材を、旧UTC側が展開していた白衣やサービスユニフォームの内販商流に乗せていく」と話す。
併せて、吸水速乾の2層構造糸「クイックドライコットン」や、高光沢・高発色の連続シルケット加工糸「フィスコ」など、継続して取り組んできた差別化糸の内販も深耕する。産業廃棄物処理場向けなどで実績が出始めている臭気対策剤「デオマジック」の拡販にも注力する。
同社は中国国内にとどまらず、シキボウグループのグローバル拠点を結ぶハブ機能も担う。インドネシアで生産した糸を中国で製品化して日本へ戻す流れや、中国の素材をベトナムの縫製拠点へ供給する三国間貿易の構築も進める。
吉元総経理は「26年度は組織の融合をさらに進める。商社にはできないメーカー発の開発力を武器に、スポーツ、アウトドア、ユニフォームの各分野で存在感を高めたい」とする。





