特集 ASM OSAKA(1)/西日本最大の縫製産業展が開幕/最先端技術が大阪に集結/ブラザー工業/ユカアンドアルファ/東レACS/島精機製作所

2026年03月02日 (月曜日)

 大阪府ミシン商業協同組合は6、7日の両日、縫製関連機器の見本市「ASM OSAKA(アスモオオサカ)2026」をインテックス大阪(大阪市住之江区)3号館で開く。アパレルにとどまらず幅広い分野で活躍する工業用ミシン、プリント関連機器や縫製資材メーカーなど縫製関連企業85社が最新機器やサービスを披露する。24年に大阪ミシンショーから名称を変更して初開催し、今年は2度目の開催となる。一般消費者向けの家庭用ミシンや手芸・ホームソーイング分野の展示も充実させる。

〈省人化や自動化に貢献/ブラザー工業〉

 ブラザー工業は衣料・非衣料向けのミシンを提案する。省人化や自動化といった顧客の課題解決につながる多彩な機種を披露。衣料向けでは新機種も初公開する。

 「BAS―342K」はデジタル新技術「デジフレックス・チューン」を搭載した。釜まわりなどの感覚に頼っていた調整を数値化し、0・01ミリ単位の調整を可能とする。

 「UF―8910」は大型生地の取り回しが容易な広いフトコロとデジタル化した数値管理を標準採用。カスタムできるパネルやボタンで使いやすさを追求した。

 「S―7300A」は水平方向の電子送り機構「デジフレックス・フィード」を備える。同社独自の針折れ防止機能や目詰まりの低減などさまざまな機能がある。

 「BAS―311HX」は150×100ミリの縫製エリアがあるほか、世界最高の縫い速度ながらも安定した品質を実現する。高機能液晶パネルで準備工程の短縮に効果を発揮する。

 ほかにも、生産性向上に寄与するミシンも並べる。

〈多彩な生産支援ツール/ユカアンドアルファ〉

 ユカアンドアルファ(東京都渋谷区)は、主力商材の3次元(3D)着装シミュレーションソフト「CLO」を、ユニフォームなど多様な分野に向けて提案する。

 人工知能(AI)がパターン生成を支援する機能「パターンドラフター」が、ボトムのアイテムまで対応するなど、ツールとしての進化を続ける。

 裁断の現場に向けては、延反・裁断の効率を高めるシミュレーションソフト「myu(ミュー)カットプラン」を打ち出す。同社の基軸商材である、アパレルCADシステム「アルファミュー」とのセットでの利用も提案する。

 同ソフトは、オーダー数・生地幅・延反長・生地の重ね枚数といった条件を基に、最適なサイズ・人数取りの組み合わせ・延反回数などを自動で算出する。

 独自の工程分析表作成・管理ウェブシステム「TASK FiT」(タスクフィット)の発信にも力を注ぐ。

 同システムは、デジタル化で生産計画や人員配置の業務を標準化する。今展では、作成した工程分析表の工程一覧を、縫製などの作業者に分配する機能を加えた最新版を披露する。

〈ソフトの最新版を披露/東レACS〉

 東レACS(東京都港区)は、CADシステム「クレアコンポⅡ」とアパレル向けデータ管理システム「サイフォーム」を基軸とした商品を展開する。今回展では、両システムで使用するソフトの最新版を紹介する。

 パターンメーキングソフト「パターンマジックⅡ」は、複数のDXFファイル(図面データを保存するファイル形式)を一括変換できるようにした。「2点からの距離指定点」機能も加えたほか、文字スタンプ/計測機能をブラッシュアップした。

 3D(3次元)バーチャルフィッティングソフト「パターンマジックⅡ3D」は、シミュレーション結果の再現性の向上を図った。生地と生地が重なる部分の再現性が改善され、陰影を追加してリアルな表現に近付けることもできる。

 サイフォームの最新のVer・11は、人工知能(AI)の活用を広げた。AI―OCR(光学文字認識)によって手書き、PDFなどの帳票を取り込めるようにした。AI翻訳では、対象言語にベトナム語を追加した。

〈P―CAM Rなど実演/島精機製作所〉

 島精機製作所は今回展で、積層式自動裁断機「P―CAM R」による裁断や、自動延反機「P―SPR2L」との連携による効率的な生産を実演展示する。自動車や航空機、産業資材などさまざまな分野に対応する自動裁断機「P―CAM120C」なども展示する。

 P―CAM Rは、高効率、高生産性、高品質、高い安全性を訴求する自動裁断機「P―CAM」シリーズの旗艦機種。機械の剛性を高め、新たな制御技術を駆使して裁断精度の向上や易メンテナンス性を実現した。基本設計から一新し、消費電力や環境負荷の低減にもつなげた。

 P―CAM120Cは、裁断エリア1180×880ミリのコンパクトな自動裁断機。裁断テーブルの増設により用途に応じて裁断長を延長できる。裁断方式は、直刃カッターによる引き切り、超音波振動によるカット、レシプロ駆動によるナイフ裁断の3種類から選択でき、炭素繊維や複合材料、アラミド繊維、ポリエチレン繊維などに対応する。

 P―SPL2Lは、反物状の生地を自動で必要な長さにカットし、指定された枚数に重ねる自動延反機。丸刃自動研磨、耳揃え機構、新開発のレイアップ機能などを備え、生地を最適な状態で延反する。P―CAMシリーズとの連携で、作業時間の短縮と大幅な省力化につながる。