「VIATT2026」/地産地消や現法化で攻勢/内販に切り込む日系各社

2026年03月03日 (火曜日)

 【ホーチミン=岩下祐一】2月26~28日にベトナム・ホーチミンで開催された繊維総合見本市「VIATT2026」で、日系出展者はベトナム内販の拡大に向け、地産地消の素材や現地生産体制をアピールした。新設した現地法人による機動力向上などを訴求し、成長する内販市場へ切り込む姿勢を鮮明にした。

 豊島は、ベトナム・中国・インドネシアの3拠点による生産背景を発信。目玉は、開発に約2年半を要したベトナム産パイナップル繊維を使用した地産地消の素材だ。麻のような風合いが欧米や日本の顧客に既に評価されており、今回展を機に地場ブランドへの提案も本格化する。

 このほか、独自技術を駆使し中国で生産する和紙使いの「WAGAMI」(ワガミ)や、インドネシアで生産するアセテート繊維使いのプリント生地なども注目を集めた。

 清原は、あえてジャパン・パビリオンではなく一般エリアに出展し、ベトナム現地法人の存在感を高めた。脱中国の流れを受け、原産地証明が可能なベトナム製副資材への需要が高まっていることに対応。現地協力工場と連携し、特殊なメッキ加工を施した金属ボタンや、透明度の高い高品質なポリエステルボタンなどをそろえた。現地生産・現地販売を強化し、欧米向け生産を行う縫製工場や地場ブランドの開拓を急ぐ。

 柴屋は、ベトナム出身の専任担当者をブースに配し、日本製生地のストックサービスをアピールした。現在は感度の高いデザイナーズブランドやカジュアルブランド向けの販売が中心だが、今後は大口受注が期待できるユニフォーム分野や、ODM企業への食い込みを目指す。

〈現法化を機に初出展/フジサキテキスタイル〉

 今回展に初出展したフジサキテキスタイルは、2025年12月に設立した現地法人を軸に、生地内販を本格始動させた。従来の駐在員事務所を格上げし、現地通貨による決済機能を備えることで、ベトナム市場での機動力を高めた。

 ブースでは、和歌山産を中心とした高品質な日本製丸編み地のストックサービスを打ち出したほか、東レなどの日本メーカーの原料をベトナムでのモノ作りに落とし込んだ現地生産品も紹介。高品質な生地を小ロット・現地決済で調達したいという、縫製工場や地場の中高級ブランドのニーズに応えていく。