日清紡のインドネシア拠点 付加価値品生産へシフト

2026年03月05日 (木曜日)

 日清紡テキスタイルは、インドネシア拠点での付加価値品生産を強化する。価格競争の激しい汎用(はんよう)品から脱却し、付加価値品を成長の原動力とする方針で、インドネシア国内や欧米、中東の需要を取りにいく。紡績・織布のニカワテキスタイルの設備増強を計画するなど、生産体制も整える。

 インドネシアには、ニカワテキスタイルのほか、染色加工の日清紡インドネシアなどがあり、シャツやユニフォームを手掛ける。商況は厳しく、2025年度(25年12月期)のニカワテキスタイルは減収で赤字に転落した。日清紡インドネシアも減収だったが、“外・外”の販売が寄与して微増益を確保した。

 26年度に入ってからも弱含みの状態が続いているものの、反転攻勢をかける。そのための施策の一つとして付加価値品へのシフトに取り組む。現状、ニカワテキスタイルでは、汎用糸の生産が約60%を占めているが、今年度に付加価値品の比率を約60%に高める。

 設備も増強する計画で、渦流紡績機「ボルテックス」を新たに2台導入して4台体制とする。今年度下半期の導入・稼働を予定し、第3四半期、もしくは第4四半期から収益に貢献する見通し。そのほか、今年度末には230㌢幅の織機を8台増設する計画を立てている。

 織機の増設は、ストレッチ性や高通気性が特徴の「エアリーウエーブ」がワークウエア用途で好調なため。昨年にも8台増設した。付加価値品は織物でも拡充を図り、高通気の「クールメソッドAT」などを手掛けたいとする。ニカワテキスタイルは今年度の黒字浮上を目指す。

 日清紡インドネシアは、昨年に1台導入した連続染色機が今年2月から稼働を開始している。淡色と濃色の使い分けなど、柔軟な対応を可能にしており、立ち上がりも順調という。今年度も増益を計画している。

 今後の成長には販売面での変化も必要とし、既存の日本向けシャツ、ユニフォームに加え、インドネシア国内、欧米、中東向けの拡販に取り組む。高付加価値品の提案のほか、環境対応に力を入れていることも訴求する。

 環境対応では、ニカワテキスタイルとドレスシャツ製造のナイガイシャツインドネシアで再生可能エネルギーへの切り替えを終えている。日清紡インドネシアとナイガイシャツインドネシアは社会的責任に関する国際規格「SA8000」認証を取得している。