繊維ニュース

東レ 成長戦略と構造改革推進

2026年03月09日 (月曜日)

 東レの大矢光雄社長、沓澤徹専務執行役員繊維事業本部長ら首脳は6日、金沢市内のホテルで会見し、来期(2027年3月期)からの新中期経営課題では、引き続きROIC(投下資本利益率)経営を重視し、「質の高い利益を伴った成長戦略」(大矢社長)を推進していく考えを示した。

 繊維事業はグローバルサプライチェーンを活用した一貫型ビジネスを衣料用途、産業資材用途とも進化させていく。沓澤繊維事業本部長は「これまで進めてきたことにさらに磨きをかけていく」とし、「成長戦略と構造改革のメリハリをつけてやっていく」と話した。引き続き国内マザー工場における原糸・原綿全素材の生産基盤を維持・強化するとともに研究・技術開発を強化し、グローバル生産拠点を活用した最適地生産で事業拡大を狙う。グローバル経営で得た利益を国内での次の研究・技術開発に再投資していく。

 繊維事業の成長とともに、北陸産地との取引も拡大していく。今期の北陸産地との取引額は前年比2桁%伸びる見通し。次期中経も北陸産地との関係を強化する考えで、「より強固な連携を築く」とした。

 石川工場(石川県能美市)では高度化とスマートファクトリー化での設備投資を強化する。スマート化では、人工知能(AI)を活用した自動化・効率化、AGV(無人搬送車)などを検討していく。AIの活用は、検査の自動化が先行しており、今後はプリプレグ(炭素繊維複合材料中間基材)でも活用していく。

 石川工場と産地企業とのデータ連携は、双方での品質改善や生産性向上などの効果が出ている。現在は愛知工場(名古屋市西区)や三島工場(静岡県三島市)にも拡大しており、今後はデータ連携する産地企業の数を広げていく。