東レ/高付加価値ファイバー訴求/新素材「オーリスト」初披露

2026年03月13日 (金曜日)

 【上海支局】東レは、中国・上海で今日13日まで開かれている糸の国際展示会「ヤーン・エキスポ2026」に出展し、ポリエステル長繊維の新素材「オーリスト」を核に、ファイバーの高付加価値シリーズ「Toray Premium GOUSEN select」(トーレ・プレミアム・ゴーセン・セレクト、TPGS)を訴求している。ファイバーの新たなグローバルブランド化戦略を鮮明にした。高い注目を集め、入場待ちの行列が途切れなかった。

 今回の出展は、昨年10月に独自の最先端技術を集約して立ち上げたTPGSのグローバル展開における第1弾と位置付けられる。日本を筆頭に、中国(上海・南通)、インドネシア、マレーシア、タイといった世界各地のファイバー部門担当者がブースに集まり、差別化を求める中国のハイエンド市場の開拓に向け、グループを挙げたグローバル体制をアピールした。

 同社は従来のテキスタイル主導から、原糸自体の価値も高めるブランディングへの転換を推し進める。その象徴となる商材の一つが、今回初披露したオーリストだ。独自の複合紡糸技術「ナノデザイン」を応用し、シルクの約10分の1という極細繊維で上質な風合いと光沢を実現した。TPGSの一角として、婦人服などの用途を開拓する。

 中国内販では、「希少性」と直販体制を打ち出す。熾烈(しれつ)な価格競争にさらされる地場ブランドに向け、中国では製造が困難な日本発の高機能で希少な素材をグループの供給網を介して直接提供していく。

 顧客ターゲットは、従来のテキスタイルメーカー向けだけでなく、ブランドにも直接アプローチする。地場大手スポーツ・アウトドアブランドや、成長著しいEコマースのブランドなどを狙っている。