インテキ上海の日系合繊メーカー/スポーツ向け提案が活況/高機能×感性で攻勢

2026年03月17日 (火曜日)

 【上海支局】11~13日に開催された「インターテキスタイル上海」で、日系合繊メーカー各社は独自の付加価値素材を相次いで披露した。不振が続くファッション向けに代わり、堅調な成長を続ける地場スポーツ・アウトドアブランドを、高機能と感性の両面で攻略する姿勢を鮮明にした。

 東レの中国法人で、長繊維生地の製造販売を担う東麗酒伊織染〈南通〉(TSD)は、超軽量素材「エアタスティック」シリーズの進化を発信した。目玉は、高い透明感を維持しながら、強力なUVカット機能を両立させた新開発品だ。通常、UVカット機能を高めるために使用する酸化チタンなどの影響で生地は不透明になりがちだが、独自の糸加工技術でこの常識を打破。会場ではUVライトを用いた遮断性能のデモを行い、来場者の注目を集めた。

 GSIクレオスグループで、トリアセテート繊維事業を担うソアロンは、天然パルプ由来の「接触冷感」「吸水速乾」という「ソアロン」の機能を前面に押し出した。麻のような光沢と風合いを両立したトリアセテート100%のツイルや、ストレッチ性の高いスエード調サテンなどを展示。これまでのスーツ用途中心のイメージから、単品セットアップやメンズ市場、アスレジャー分野へと用途の拡張を急いでいる。

 旭化成は、キュプラ繊維「ベンベルグ」の新開発素材を披露した。原糸の供給体制が正常化したことを受け、従来の裏地用途に加え、アウター、インナー、スポーツ向けなどの素材を重点訴求。新商材のキュプラ長繊維不織布を使ったスリットヤーン「Bembreez」(ベンブリーズ)も紹介した。

 帝人フロンティアの中国法人で、ポリエステル長繊維の製織・染色加工を手掛ける南通帝人は、独自の差別化素材ブランドを打ち出した。中空異型断面ポリエステル繊維「オクタ」による軽量保温トリコットや、PTT繊維「ソロテックス」と中空糸を組み合わせた軽量ストレッチツイルを提案。さらに、再生ポリエステル100%のストレッチ素材「モノフレックス」も発信した。