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大正紡績/「近藤健一展」開催/情熱を未来へつなぐ

2026年03月19日 (木曜日)

 大正紡績(大阪府阪南市)は、同社元取締役営業部長の近藤健一氏の足跡をたどる企画展「近藤健一展」を東京都内で開催した。同氏の功績を振り返り、その情熱を未来につないでいく場所として企画された。会場には多くの人が訪れた。

 近藤氏は、1959年に技術職としてクラボウに入社し、安城工場勤務やインドネシア赴任などを経て、94年にグループ会社の大正紡績に移った。「下請けゼロ」「高くても売れる商品を作る」という方針を立て、単一特殊綿シリーズなどのヒット商品を生み出す。96年ごろには「糸の魔術師」と呼ばれるようになった。

 “人や環境に優しい”繊維の先駆者的存在で、「さすらいのエンジニア」を自称した近藤氏。2024年5月の逝去(享年83)から2年近くが経過してからの企画展開催は、「感謝の気持ちを形にしたかった」(大正紡績)という思いから実現した。

 企画展では、近藤氏が見つけた原料や生地製造会社が作ったアーカイブの一部が展示された。親交のあった人のインタビュー記事では「ネーミングとストーリー作りがすごかった」「知り合わなければ見ることができない景色が見られた」といった言葉が紹介された。

 その人柄を表すかのように会場には多くの人が訪れていた。カラードコットンブリーダーであるサリー・フォックス氏も駆け付けた。