瀧定名古屋の中国法人/中国品外販が大幅増/開発強化し内販挽回へ

2026年03月19日 (木曜日)

 【上海支局】瀧定名古屋の中国法人、瀧定紡織品〈上海〉の2025年業績は、前年比微減収、減益となった。中国国内のファッション市場の停滞が続き、主力の内販が苦戦したものの、中国品の海外顧客への販売が大幅に成長し、全体の落ち込みをカバーした。今年は、現地ニーズを反映する天然素材使いの高付加価値な中国品の開発を加速させ、内販の挽回を図る。

 中国品の海外輸出の伸びを支えたのは、ドイツを中心とした欧州顧客だ。ドイツブランドは支払いの良さに加え、「商品の魅力を正しく伝えれば新素材も積極的に採用する傾向がある」と、黒田剛臣総経理は話す。

 内販は、備蓄品の即納サービスを求めるネット通販ブランド向けが堅調に推移した一方、実店舗を主力とする大手ブランド向けが振るわなかった。

 エリア別では北京が唯一、前年実績を上回るプラス成長を記録。従来のレディース一辺倒から、スポーツやメンズ分野への多角化を進めたことが奏功した。上海や深センが既存客の受注減で苦しむ中、青島や厦門などの地方都市での個展開催を継続し、新規顧客の掘り起こしに注力している。

 内販の商品戦略では、中国生産のストック素材の品番を拡大している。今年中に倍増させる計画だ。特に注力するのが、日本の産地縮小などで供給が減っている天然素材混の開発。シルク・ナイロンやカシミヤ・ポリエステルなど、日本にはない独自のラインアップを中国で構築する。日本品の代替ではなく、中国発の高付加価値商材として、日本市場への提案にも取り組む方針だ。

 東レグループと共同開発する機能性ファッション生地ブランド「エボトゥルース」は、課題だった品質の安定化と量産体制がこの半年で整った。機能別に7カテゴリーで展開し、今年から本格的に販売していく。