「第5回ザ・メーカーズ・アパレルショー」レビュー~高まる中国のOEM・ODM力①

2026年03月24日 (火曜日)

自社工場で日本の声に応える

 中国や東南アジアのOEM・ODM企業が一堂に会した展示商談会「第5回ザ・メーカーズ・アパレルショー」がこのほど東京と大阪で開催された。日中関係の緊張が続く中での開催だったが、出展者と来場者ともに「経済は別」と考える企業がほとんどで、今回も活発な商談が行われた。

 東京展には54社、大阪展には47社が出展した。日本と中国の関係が冷え込む中、前回と比べると出展規模は縮小した。ただ、各社とも「大きな影響は出ていない。経済は政治とは関係ない」と話し、引き続き積極的に日本向けを拡大・開拓する姿勢を見せた。

 ザ・メーカーズ・アパレルショーの大きな流れでもあるが、一部出資や専属工場などの形態を含めて、自社の生産拠点を持つ企業の数が増えている。主催者によると、今回展では出展企業全体の7割が自社工場を持ち、東南アジアに生産拠点を持つ企業も約4割に上った。

 東南アジア・南アジアの拠点では、ベトナムのほか、ミャンマーやカンボジア、バングラデシュでの生産をアピールする企業が目立った。中国国内での生産にこだわる企業もあり、「東南アジアではロットは大きいが価格が抑えられる。小ロットでも良いので、価格の高い仕事を取りたい」といった声が聞こえた。

 会場には、紳士服から婦人服、子供服、スポーツ、インナー、作業服、素材、副資材、服飾品まで幅広い商品が並べられた。初出展企業の姿も多く、中には日本の展示会に出ることが初めてという企業もあった。2011年の設立でニットウエアの展開を主力とする東莞市徳昕針織服飾がその一社だ。

 プリントやジャカードなどのファッション性の高い商品を得意とする同社は、立ち上げ当初から欧州向けを中心としており、欧州展示会には出展してきた。日本市場向けはゼロとし、胡偉董事長は「当社の製品は質を重視し、小ロットも得意。日本市場には合っている」と話した。

 大連正則原貿易も今回が初出展だった。セーターを得意商品とし、日本市場向けでは約30年の歴史を持つ。大連の自社工場と協力工場で生産するが、「日本のことは熟知している。さまざまな要求に応える」とした。25年に現在の社名に変更し、東京都港区に商談のための事務所も開設した。

 同じく初出展の威海三元ニットファッションは、婦人セーターを主力アイテムとする。山東省の威海に自社工場を持ち、ローゲージからハイゲージまで幅広い対応を行っている。ミャンマーの協力工場でも生産しているが、「今年自社工場を持つ予定」とし、生産規模を年間300万枚(現状180万枚)に増やす。