プロミネント〈ベトナム〉/地場ブランドの深耕開始/26年度は2割強増益へ
2026年03月24日 (火曜日)
【ホーチミン=岩下祐一】伊藤忠商事のベトナム法人、プロミネント〈ベトナム〉は2026年度、売上総利益ベースで前期比2割強の成長を目指す。地場ブランドの開拓の深耕や、中国グループ会社の伊藤忠繊維貿易〈中国〉(ITS)との連携強化などで実現する。
25年度業績は、利益ベースで苦戦を強いられた。米国政府の相互関税に伴う米国向けアウター受注の停滞に加え、日本向けのユニフォーム生産がコスト優位性のあるミャンマーへシフトしたことが響いた。市場別売上比率は、日本向けが約73%、内販・中国向けが計22%に拡大した一方、米国向けは約5%に縮小した。
同社は近年、日本本社のサポート業務主体の体制から、自社が主体となって決済を行う「オウンビジネス」への転換を急いでいる。「25年度にはオウンビジネスの比率を20%まで引き上げた」と、髙藤康晴社長は話す。また、本社サポート業務においても現地での営業・開発機能を高めることで付加価値を向上させ、収益性の改善を図っている。
成長エンジンと位置付ける地場ブランド向け内販は、これまで資本・業務提携するSPA、コーウィル1社にほぼ絞ってきたが、昨年から有力4社へと取引先を広げ、深掘りを進めている。
ターゲットは、急成長する電子商取引(EC)専業ブランドや、スポーツラインを強化する地場カジュアル大手などだ。日系スポーツブランドの生産で培った動きやすいパターンや機能設計の提案が、製品の高度化を急ぐ地場アパレルのニーズを捉え、成約に結び付いている。
素材開発の成果も顕著だ。日本の学生服、介護服向けの編み地が好調に推移。ベトナム産素材を用いた地産地消の一貫体制が確立されつつある。
さらに、ITSとの連携を本格化させる。中国大手がリスク分散のために進める「チャイナ・プラス・ワン」のベトナム生産需要を捉え、素材供給はITS、縫製はプロミネント〈ベトナム〉が担うグループ供給網を構築し、収益のさらなる底上げを図る考えだ。





