「第5回ザ・メーカーズ・アパレルショー」レビュー~高まる中国のOEM・ODM力②
2026年03月25日 (水曜日)
個性の打ち出しで差別化
今回の「ザ・メーカーズ・アパレルショー」では、ニット(横編み、丸編み)ウエアを提案する企業が多い印象を受けた。各社は他の出展者と差別化を図るべく、個性を積極的に打ち出していた。
浙江鼎創羊絨は、カシミヤ使いの製品を浙江省の自社工場で糸から一貫で生産している。会社の設立は2013年だが、30年前からカシミヤの原料を取り扱い、品質には自信を持つ。現在は中国と英国向けを手掛けるほか、日本市場向けも今年で3年目を迎えている。
原料から一貫生産による品質を一番の武器とする。また、カシミヤ100%糸(26番)を約200色、ヤク100%糸(24番)を9色備蓄しているため、1色50枚という小ロット対応も可能にしている。色数を増やす予定であるほか、カシミヤ・ナイロンの意匠撚糸も取りそろえている。
5年前は中国国内でしか販売していなかったが、日本を含めた世界市場での展開を増やす。日本には事務所を設けており、商談を活発化したいとする。欧州では展示会の出展を計画している。
江西養怡堂紡織は、セーター(横編み)の生産を主力としている。文景華総経理が03年に上海で会社を立ち上げ、19年に自家工場(江西省)を持った。年間50万枚生産し、日本向けが60%、欧州向けが20%、中国国内向けが20%。日本では大手アパレルなどとの取り組みで実績がある。
日本向けの約半分は貿易会社を介さずに直接商売を行っているという。「日本からのオーダーは単価が下がる傾向にある」とし、「一般的な製品を作っているだけでは難しい。冷感のある素材などを独自で開発している。今後は必要な機能を顧客と一緒に開発していきたい」と強調した。
差別化の一環として、ここ数年は丸編み地と織物を組み合わせた製品を増やしている。ラメ糸や撚糸の設備も保有しており、さまざまな意匠撚糸を開発し、独自性を付与している。
横編み製品ではないが、青島青新麗服装も個性を打ち出し、スポーツ関連で需要を探った。同社は元々日本向けの学校体操服を中心商材としてきたが、少子化の影響で生産数量が減少傾向にあることからスポーツウエアをビジネスの軸に切り替える。
狙うのは、サッカーや野球、バスケットボールなどのチームユニフォーム。青島に自家縫製工場を持つほか、山東省内とミャンマーに協力工場があり、初回は5枚から、追加オーダーは1枚から対応する。スポーツ店や個人からのオーダーを受け、実績も出てきた。今後は中国国内にも広げたいとしている。





