「インターテキスタイル 上海 26春夏」レビュー(前)
2026年03月25日 (水曜日)
高まる差別化の重要性
世界最大級の服地・副資材見本市「インターテキスタイル上海アパレルファブリックス2026春夏」が11~13日、中国・上海の国家会展センター〈上海〉で開かれた。中国で消費低迷と二極化が進む中、日系出展者は差別化素材と即納体制を軸に、スポーツや高級ゾーンを中心とした商機獲得に力を注いだ。(上海支局)
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総展示面積は19万平方㍍、世界25カ国・地域から3千社超が出展した。日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が運営する「ジャパン・パビリオン」には28社が参加。東レグループや旭化成、瀧定名古屋、スタイレム瀧定大阪、南通帝人などは国際館などで単独出展し、独自素材やブランド力を前面に打ち出した。
来場者数は堅調だったものの、商談内容には濃淡が見られた。不動産不況の長期化を背景に中国の消費低迷が続き、ブランド間の好不調が鮮明に分かれている。これを反映し、バイヤーは従来以上に慎重姿勢を強め、ピックアップ数が伸び悩むブースも散見された。
一方で、日系企業の強みである品質や企画力、即納サービスへの評価は依然高い。瀧定名古屋は今回、初めて国際館へ単独出展し、東レグループと共同開発した機能性ファッション素材ブランド「エボトウルース」を訴求し好評を得た。スタイレム瀧定大阪はビンテージ加工など現地では再現が難しい高付加価値素材を提案。サンウェルは日・中・タイの3拠点によるリスク品供給力を、双日ファッションは後染め・先染め・プリントの3本柱を1反から即納する体制をアピールし、いずれも多くの来場者を集めた。
中国では米国向けなどの輸出の低迷もあり、汎用(はんよう)品は価格競争が激化し、厳しさを増している。ブランド側の在庫圧縮や小ロット発注の常態化により、特徴の乏しい素材のビジネスは難しくなっている。
総じて今回展は、市場低迷下で差別化素材の重要性が一段と高まったことを印象付けた。即納機能とサービス力を組み合わせた総合力が、日系企業に一層求められている。





