「第5回ザ・メーカーズ・アパレルショー」レビュー~高まる中国のOEM・ODM力⑥

2026年03月31日 (火曜日)

疲労回復ウエアなど提案多彩

 今回展は提案商材の幅が広がり、とりわけリカバリーウエアやルームウエアが来場者の関心を集めていた。出展企業は取引拡大を狙い、血行促進効果や着用時の心地良さを説明しながら売り込んだ。

 濰坊淳和服飾はスポーツウエアやリカバリーウエアを中心に幅広いアイテムを生産する。山東省に自社工場を置く。年間500万枚を生産し、年間売上高は1600万㌦という。95%が日本向けで、残りが欧米だ。

 展示会ではリカバリーウエアを訴求した。血行促進効果があるとされる天然鉱石のトルマリンをナノ(ナノは10億分の1)㍍レベルに砕き繊維に配合したり、生地にプリント加工したりしている。着用者の体の熱を吸収して遠赤外線を放出することで、血行促進や疲労改善を促す機能を持つとしている。日本で人気上昇中のリカバリーウエアとあって、来場者の注目度も高かった。

 南通仁敬国際貿易は、ルームウエアを手掛ける。江蘇省に自社工場を置く。日本向けが3割で、残りは中国内販向けだ。

 高密度の綿ガーゼを採用したホームウエアを得意とする。繊細で柔らかな肌触りが特徴だ。防縮加工や繊維の毛羽立ちを防いで毛玉を発生させにくくする加工を施しているため、洗濯を重ねても風合いを保つという。

 高品質が売りだが、価格抑制の要求が強い日本向けは苦戦気味。生産コストを下げるため、ミャンマーなどに工場を設けることも検討している。

 DALIAN Y&D TRADINGは、アウトドアウエアが主力だ。遼寧省の自社工場とミャンマーの協力工場で生産する。透湿防水や撥水(はっすい)といった高機能なウエアが強みだ。取引は日本と欧州向けで半々。

 課題はやはり人件費の上昇だ。「今後は遼寧省の大連工場を縮小し、中国の中でも、より人件費の安い地域の協力工場に生産を移管することで、コスト削減を図っていきたい」(担当者)

 太倉奈加馬驕驕紡織品はカットソー製品全般と機能性生地を取り扱う。江蘇省に自社工場を、山東省に協力工場を持つ。ブースには得意の製品加工で差別化を図ったTシャツや機能性生地を並べた。日本向けが100%だ。

 Tie(縛る)とDye(染める)を合わせたタイダイ染めのまだら模様や、ケミカル加工でフェード感を出したTシャツが来場者の関心を集めていた。

 一方、最近需要が高まっているという綿の風合いを再現したポリエステル生地の反応も良く、担当者は手応えをつかんでいた。

(おわり)