不織布新書26春(11)/旭化成アドバンス/ヤギ/小津産業/双日プラネット
2026年03月31日 (火曜日)
〈旭化成アドバンス/独自素材を拡販/「テクテキスタイル」初出展〉
旭化成アドバンスの繊維資材事業部は、人工皮革「ディナミカ」や耐炎繊維「ラスタン」不織布、キュプラ繊維による油吸着材「B―スイーパー」など独自性の高い商材の拡販に努める。その一環として4月にドイツで開催される世界最大級の産業用繊維・不織布国際見本市「テクテキスタイル」に初出展する。
名和洋二繊維資材事業部長によると、2025年度(26年3月期)は、システム更新による一時的経費増があったものの、売上高はほぼ計画通りに推移した。特に自動車用途以外の販売を担うディナミカはコンシューマーエレクトロニクス用途を中心に好調だった。
ただ、スパンボンド不織布(SB)は北米向けがコーヒーフィルター、ブラインドいずれの用途でも勢いがない。米国の関税政策の影響が及んでいる。韓国向けの携帯カイロ用途も中国品との競争激化など逆風が続いた。
このため26年度は、ディナミカの担当人員を増強し、独自素材の拡販に力を入れる。ラスタン不織布は鉄道車両や弱電分野で提案を進める。そのために欧州の難燃性規格にも対応した。中国の鉄道車両・部品メーカーにもアプローチする。
そのほか、B―スイーパーやキュプラ長繊維不織布「ベンリーゼ」のスリット糸「ベンブリーズ」の提案にも力を入れる。4月のテクテキスタイルにはこれら独自素材を中心に紹介し、欧州市場の開拓に取り組む。
〈ヤギ/各種取り扱いが増える/グローバル化も進める〉
ヤギは不織布はじめ産業資材の調達・販売のグローバル化を進める。先行する不織布に加え、取り扱い品の幅を広げる。2027年3月期からスタートの新中期計画の課題として取り組む。
同社は海外製の3次元繊維構造体「エンカ」やナノファイバーメンブレン「ナノクセラ」のほか、国内外の各種不織布を取り扱う。「エンカ」は人工芝のアンダーパットが主力。マイクロチップなどの流出を軽減できるのが特徴で「競技場以外に広がりを見せており、施工業者の認知度も高まった。18年から地道に取り組んできた成果が出ている」とグローバルマテリアル本部の竹腰第三事業部長は手応えを示す。ナノクセラはスポーツウエアも探索したが、現在は海外のフィルター用に絞り込んでおり、需要家の評価段階にある。
海外調達する2素材に加えて、その他不織布の取り扱いが増える。繊維大手企業の不織布事業の構造改革で代替品の要望が強まっているからだ。同社も国内外から調達した各種不織布の供給が増える。今後はグローバルで調達先を広げるとともに事業連携も模索する。
不織布展開で、産業資材関連企業との接点も増えた。これを生かし他素材でのビジネスにつなげる相乗効果も生まれている。
〈小津産業/低刺激の新ブランド/女性用美容液を販売開始〉
小津産業は、弱酸性に焦点を当てたブランド「DOT FOUR」(.4、ドットフォー)を立ち上げた。第1弾として2種類のフェムケア美容液を商品化し、新たに開設した電子商取引サイト「OZU ONLINE」で販売を開始した。同ブランドの商品は順次増やしていく。
同社は、新商品の開発強化に取り組んでおり、コンシューマー分野(一般消費者向け)では、半年に2商品の市場投入という目標を掲げている。今回の新商品もそうした取り組みの一環で、成長が見込めるフェムテック・フェムケア市場に新たに参入する。
商品は、更年期以降のゆらぎやすいデリケートな肌向けの「ウェル・ヴィヴァーチェ」、思春期や産前産後の女性向けの「ウェル・コンフォート」の2種類を用意し、それぞれに合う処方を採用した。
敏感肌の人を対象としたパッチテストや累積刺激・感作性試験(RIPT試験)は終えている。また、3次元培養ヒト皮膚モデルによる低刺激性評価も実施済み。インフルエンサーを活用し、ライブコマースをメインに販売拡大を目指す。同ブランドでは、男性向け商品の展開も検討している。オンラインショップのアドレスは「ozu-shop.com」。
〈双日プラネット/タイ生産品販売を開始〉
双日グループのプラスチック専門商社である双日プラネット(東京都千代田区)は、レンチングがタイ工場で生産を開始した不織布用精製セルロース繊維の輸入販売を開始する。オーストリア生産品よりもコスト競争力に優れるタイ生産品で需要の掘り起こしを進める。また、極細繊度わたや疎水性タイプわたは引き続きオーストリア工場の生産品を供給する。
2025年に双日の化学本部環境・ライフサイエンス部から合繊・再生セルロース繊維・不織布など繊維関連事業が同社に移管された。レンチングの再生セルロース繊維の輸入販売のほか、合繊糸・わた、不織布などを扱う。





