NAFFIC/中国・欧州初のDPP構築/AWAREと連携で

2026年04月02日 (木曜日)

 中国の国家先端機能繊維イノベーションセンター(NAFFIC)とオランダのサプライチェーントレーサビリティー企業のAWARE(アウェア)は、繊維製品向けの中国・欧州間のデジタル製品パスポート(DPP)プラットフォームを構築したと発表した。欧州連合(EU)が2027年に義務化する見通しのエコデザイン規則(ESPR)に対応するもので、中国の生産データと欧州の規制要件を直接接続する初の取り組みとする。

 同プラットフォームは、使用済みペットボトル由来のリサイクルポリエステルを対象に、原料回収から糸・生地・製品化、欧州ブランドへの供給までの全工程をブロックチェーン上で記録。各工程のデータは改ざん防止機能を備え、QRコードで消費者や規制当局が確認できる。

 仕組みは、NAFFICの持続可能な繊維信頼性プラットフォーム(STCP)が原料段階を担い、以降の紡績・製織・縫製工程をAWAREが管理。取引ごとにブロックチェーン上で証明書(クリプトTC)を発行し、材料履歴や炭素排出量などを一元管理する。

 完成品にはDPPが付与され、原産地や製造工程、環境負荷などの情報を一括参照できる。カーボンフットプリントも実測データに基づき自動算出する。

 EUでは27年以降、域内流通の繊維製品に透明性確保が求められる見通しで、中国の生産者が規制対応データの供給主体となる可能性がある。

 3月26日の長江デルタ繊維産業サミットでは、ゼロ・ネガティブカーボン認証やカーボンフットプリント認証プラットフォームの発表なども行われ、デジタル化と脱炭素化の進展が示された。

 DPPは規制対応に加え、サプライチェーンの可視化や取引コスト削減にも寄与し、先行企業の競争力強化につながるとみられる。