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アンリアレイジ/パリコレで可能性探る/工学系のトップランナーへ

2026年04月03日 (金曜日)

 ファッションブランド「アンリアレイジ」(森永邦彦デザイナー)の事業領域が拡大している。高度なテクノロジーを駆使したコレクションを制作しているほか、自社の生産性を高める試みとして人工知能(AI)の活用も始めた。森永デザイナーは、世界的にもユニークなファッションとテクノロジーの融合を創作活動のコアに置く方針だ。

 パリファッション・ウィーク(パリコレ)で発表した26秋冬コレクションは、全面にLEDライトを使ったウエアラブルなロングドレスに注目が集まった。異業種やメーカーと共同開発した技術や素材などを広く周知するため、パリコレで可能性を探っている。

 資本業務提携するLED TOKYO(東京都渋谷区)のLED技術を使い、鮮やかで微細な光源を実現。両者はグローバル市場に向けた、次世代型クリエーティブの拡張を目指している。今季はロングドレスなどで採用したが、今後はファッションとテクノロジーを軸とした日本文化の発信も進めていく。

 デジタルを介した管理システムや分析を行うABEJA(同港区)とは、ファッションにおけるAIを活用した共同開発をスタート。アンリアレイジの制作現場に適用した後、事業化、業界への実装を目指す。

 森永デザイナーは「先進的なAIの活用により、少人数でも世界で戦えるブランドになり得る」と話す。単なる協業ではなく、継続的な共同開発というスタンスだ。ABEJAには少数株主として参画し、将来的には「テクノロジーを使ったクリエーションで、ブランドをさらに引き上げたい」とした。

 生地は、業務提携するシキボウの高通気生地「アゼック」を使用している。アゼックの裏側からLEDライトを透過させ、生地をスクリーンのように表現した。さらに人気アニメ「攻殻機動隊」と協業し、「GHOST」をテーマにコレクションを構成。アニメに登場する近未来の隠れみの「光学迷彩」を現実の衣服として訴求した。