テイジンフロンティア〈ベトナム〉/シューズ素材を第2の柱に/自律型事業へ転換加速
2026年04月06日 (月曜日)
帝人フロンティアのベトナム法人、テイジンフロンティア〈ベトナム〉の2025年度(26年3月期)業績は、主力の対日衣料品OEMの減少により減収となったが、利益は人工皮革「コードレ」の拡大が寄与し、前期並みを確保したもようだ。今年度は、これまでの対日製品OEM中心の構造から、シューズ向け素材などを核とする自律型事業への転換を加速する。
衣料品OEM事業では、日本向けが実績ベースでは減少したものの、中国からベトナムへの生産移管を背景に引き合いは増加傾向にある。一方、米国向けはトランプ政権の関税政策による不透明感から受注が鈍化。欧州向けも景気低迷による厳しいコスト要求が続くなど、外需環境は厳しい。
こうした中、香港法人がベトナム北部の地場縫製工場に出資したことを受け、同工場を自社生産背景として活用。日本本社と連携し、欧州顧客に向けて素材から製品までの一貫スキームの提案を本格化させており、新規開拓を進めている。
一方、オウンビジネスの柱と位置付けるコードレが堅調だ。日本本社から営業および技術者を派遣し、現地の生産・品質管理体制を強化したことが奏功し、売り上げを拡大している。今後は主力のシューズ用途に加え、車載資材といった新たな展開を順次進める。サステイナビリティー志向に伴う天然皮革からの代替需要を確実に捉えていく。
ベトナム国内の生産環境については、中国からの生産移管により縫製スペースの逼迫(ひっぱく)が続く。そのため、設備投資支援やミシン貸与を通じて協力工場との関係を強化し、生産枠を安定確保している。賃金上昇には現地での差別化素材の調達を増やし、付加価値のある商品、サービスを提供することで対応。人材確保難に対しては自動化による省人化と、都市部から地方への生産移転を加速させ、コスト競争力を維持する考えだ。
今後の展望として、コードレに次ぐオウンビジネスの「第2の柱」に、人工皮革以外のシューズ向け高機能素材を据える。今期より販売を開始しており、さらなるボリューム拡大に期待を寄せる。





