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大和紡績 5カ年の新中計始動

2026年04月09日 (木曜日)

 大和紡績は、今期(2027年3月期)から新たな5カ年の中期経営計画を始動した。自社原料にこだわり、事業部やグループ会社を横断して提案する“ファイバー戦略”の深耕で付加価値を高め、利益率の向上を目指す。

 今期は本来、3カ年中計の最終年度に当たるが、目標に掲げるIPO(新規株式公開)に向けて収益基盤を一段と強固にするため、計画を見直して再出発した。

 核となるファイバー戦略では、事業の垣根を越えた連携を加速させる。ダイワボウレーヨンの素材を合繊事業の不織布に活用するほか、ポリプロピレン(PP)をトラック用シートに用いて軽量化を図るなど、グループの強みを掛け合わせた差別化提案を強める。

 付加価値の高い商品を増やすため、営業と研究開発が一体となり、「顧客との取り組み型」(野間靖雅社長)の開発に力を入れる。開発担当者が顧客の元へ足を運び、要望を直接聞き取るなど、「開発が前に出る」姿勢を徹底する。播磨研究所(兵庫県播磨町)に顧客が来訪するなど、研究所を通じた交流も深まっており、市場ニーズを的確に捉えた開発につなげる。

 グローバル展開も強化し、衣料品輸出に加えて、PPや高機能レーヨンの原料、不織布の輸出比率を高める。中でもレーヨンは競合メーカーの一部撤退もあり、小回りの利く日本の生産体制が評価されて海外からの引き合いが拡大している。海外売上比率20%を一つの基準に、さらなる引き上げを目指す。