テクテキスタイル/機能性衣料にも重点/日本企業の実績に高評価
2026年04月23日 (木曜日)
【フランクフルト21日=宇治光洋】世界最大級の産業用繊維・不織布国際見本市「テクテキスタイル」が21日にドイツ・フランクフルトで開幕した(縫製関連機器国際見本市「テックスプロセス」併催)。49カ国から1500社以上が出展し、産業用途に加えて機能性衣料・雑貨用途にも重点を置いた展示会構成が目立つ。このため機能性衣料・雑貨で豊富な実績を持つ日本企業の提案への評価が高い。
今回展では作業服、防護服、軍服、アウトドア・スポーツウエア、服飾雑貨などに向けた機能性衣料用テキスタイルを紹介する特別コーナー「パフォーマンスアパレルズ・オン・ステージ」が用意され、小規模ながらランウエーショーも実施した。約130の出展者が防護、温度調整、断熱、冷却などさまざまな機能性テキスタイルを披露している。
こうした展示会コンセプトを反映してか、これまで以上に機能性衣料・雑貨に向けた提案への注目が高い。こうした分野で豊富な実績を持つ日本企業のブースでも機能性衣料・雑貨に向けた素材への引き合いが目立つ。
グループ会社のテイジン・アラミド、ジーグラーと共同でブースを構えた帝人フロンティアは、アウトドアウエアやザック向けに提案する高強力軽量生地「テクノホーススティール」や中空8フィン断面ポリエスエル繊維による中わた用シート「サーモフロント」、同じく中空8フィン断面ポリエステル短繊維の中わた材「オクタエア」などを提案し、注目を集めた。新たに開発したスエードタイプ人工皮革「トリデオーラ」も披露し、まずは雑貨や家具用途に提案する。
初出展の旭化成アドバンスは、ポリエステルスパンボンド不織布や耐炎繊維「ラスタン」などを提案し、キュプラ長繊維不織布「ベンリーゼ」のスリット糸「ベンブリーズ」や人工皮革「ディナミカ」のスリット糸なども注目された。これらは衣料用途からの関心が高い。
クラレは難燃ビニロンを重点提案する。日本での実績を生かし、欧米の難燃素材市場でのシェア獲得を目指す。高強力ポリアリレート繊維「ベクトラン」も細繊度タイプや鞘部分に可染素材を配置した芯鞘タイプで、スポーツ・アウトドアなどの衣料・雑貨用途での採用拡大を狙う。
カネカはMNインターファッションと連携し、難燃タイプのモダクリル繊維「プロテックス」の衣料向け生地を豊富に紹介した。アンチモンフリータイプ「プロテックス―F」「プロテックス―SI」を重点提案する。
東レは、トーレ・テキスタイルズ・ヨーロッパ、トーレ・インターナショナル・ヨーロッパ、トーレ・フロロファイバーズ〈アメリカ〉、トーレ・アドバンスド・マテリアルズ・コリアで共同ブースを構えたが、このうちトーレ・テキスタイルズ・ヨーロッパの機能性衣料用テキスタイルに関しては別ブースで出展し、産業用と衣料用いずれでも存在感を発揮する展示戦略を採った。
近年、衣料分野での機能性テキスタイルへの関心はますます高まっている。さらなる高機能素材を探索する場としてテクテキスタイルを位置付ける動きが加速するかもしれない。





