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テックスプロセス 脱技能機に注目

2026年04月24日 (金曜日)

 【フランクフルト=宇治光洋】縫製関連機器国際見本市「テックスプロセス」が21日からドイツ・フランクフルトで始まった(産業用繊維・不織布国際見本市「テクテキスタイル」と併催)。日本の縫製機器メーカーも一堂に会し、最新機のソリューションを提案する。オペレーターの技能に頼らずに高精度な縫製を実現する“脱技能機”などが注目を集めた。

 JUKIの1本針本縫いミシン「DX―01」は6本のベルトによる生地送り機構を搭載する。ギャザリングが複雑なイセ込み(布を縮めて立体感を出す技法)などのハンドリングをアシストすることで脱技能を実現している。

 PEGASUSもオーバーロックミシン「EXT」に襟リブ付け用脱技能機構「FRA」搭載機を披露した。生地をセットするだけでセンサーがリブゴムの位置を自動で決定し、最適なテンションによる生地送りで高精度な縫製を実現する。

 ヤマトミシン製造も、オーバーロックミシンによる袖付け自動化機構を披露した。袖部分をセットすればオペレーターは身頃部分をハンドリングするだけで高精度な袖付けが完了する。同社は4本針フラットシーマミシン「FD―625SD―LF」も実機展示した。シリンダー内の特殊機構によってリテーナー針なしで幅広の縫い目を実現する。

 一方、産業資材用途まで視野に入れた高性能機の提案も注目だ。ブラザー工業は、最新のプログラム式電子ミシン「BKS―K」シリーズを実機展示した。センシング機能が強化されており、デニムや皮革、エアバッグ生地など厚物の縫製にも威力を発揮する。

 欧州での展示会ということもあり、欧州向けの縫製産地としてのアフリカ地域を視野に入れた提案も目に付く。近年、エジプトやモロッコなど北アフリカの縫製産地ではオペレーター不足が深刻化している。このため熟練した技能を持たないオペレーターでも高品質な縫製を可能にする脱技能機のニーズは高い。

 また、廉価な中国製ミシンのシェアが高いことから、PEGASUSは価格を抑えたタイプのオーバーロックミシンとインターロックミシンなど3機種を実機展示し、アフリカ市場へのアプローチを強めている。