繊維ニュース

テクテキスタイル 衣料から産資へ応用加速

2026年04月27日 (月曜日)

 【フランクフルト=宇治光洋】世界最大級の産業用繊維・不織布国際見本市「テクテキスタイル」と縫製関連機器国際見本市「テックスプロセス」が24日閉幕した。テクテキスタイルでは素材メーカーが最新のソリューションを提案する中、繊維機械メーカーも多く出展しており、衣料分野で培った技術を産業資材分野で応用する動きが一段と加速している。

 島精機製作所は今回もテックスプロセスではなくテクテキスタイルに出展した。4枚ベッドの「ホールガーメント」(WG)横編み機「SWG―XR」と2枚ベッドの成形横編み機「SES―R」を実機展示した。WG機では素材の異なる糸を組み合わせた手袋の編成を実演。成形機も特殊ベッドと強力な改良型シンカーによって立体成形など複雑な編組を実演した。

 いずれも一般衣料用途ではなく、高機能繊維などによるウエアや資材分野がターゲットとなる。このため今回展では、サンプルだけでなく実際に同社の編み機による編み地が採用されている軍用ウエアと装備、レーシング用耐火インナーなど最終製品を展示することで実績をアピールした。

 タジマ工業(愛知県春日井市)はテックスプロセスに大規模ブースを構え、主力の刺しゅう機を大々的に打ち出すと同時に、欧州の拠点を通じてテクテキスタイルにも出展した。子会社のTISM(同)がトヨタ自動車と豊田中央研究所、トヨタカスタマイジング&ディベロップメントと共同開発した炭素繊維強化複合材料(CFRP)とアルミニウムによるモノコック(車体造形)製造の技術を紹介した。

 通常、CFRPは炭素繊維を積層して成形するのが一般的だが、刺しゅうの技術を応用し、炭素繊維束を基材に縫い留めることで自由な形状を作ることができる。実演も行い、CFRPの新しい成形方法として発信した。