関係悪化の中でも~AFF・大阪2026春 レビュー①

2026年04月27日 (月曜日)

出展者減も前向き姿勢

 このほどのマイドームおおさかで開かれた、日本最大級の繊維・アパレルOEM/ODM展「ASIA FASHION FAIR大阪2026春」(AFF・大阪2026春)では、日中関係が悪化する中でも出展者は積極的で前向きな提案姿勢を見せ、来場者との商談も進んだように見えた。

 昨年11月7日、高市早苗首相が国会で、「台湾と存立危機事態」に関する発言を行って以降、日中関係は急激に悪化した。訪日中国人観光客の急減など、経済面での影響も出ている。繊維業界に目を転じれば、中国企業が出展して日本で開かれる「〇〇省展」などの展示会の中止、延期が相次いでいる。日中関係の悪化を受けて省や国からの補助金が出なくなったことが理由とみられる。

 他方、民間企業が主催するAFFや「ザ・メーカーズ・アパレルショー」は例年通り開かれた。ただし、今回のAFF・大阪の出展者数は235社・275小間で、昨年同時期の365社・424小間から大きく減った。

 同展にはバングラデシュやカンボジアといった東南アジア、南アジアを拠点とする企業も一部出展しているが、圧倒的多数は中国企業。出展者大幅減の背景に、日中関係の悪化があることは想像に難くない。今回の出展者からも「日本への直行便がなくなったので時間とコストがかかる」といった不平が幾つものブースから聞かれた。

 とはいえ、「政治と経済は別」「こんな時だからこそ対日ビジネスを拡大したい」「これまでお世話になってきた日本企業を支えたい」「当社は日本に成長させてもらった。恩しかない」――など、日本企業への素直な感謝を述べる出展者や、欧州や中国市場に元気がない中、対日ビジネス拡大に改めて力を入れたいとするコメントが目立った。

 来場した専門商社や生地商社からは、「原材料から縫製まで一貫で調達できる中国を無視して繊維ビジネスをすることはできない」「小口対応や納期対応という点では、ASEANやバングラデシュは中国に到底及ばない。中国の存在感は逆に増している」「中国のさまざまな地域の繊維企業が一堂に会するAFFは非常に有用」など、中国繊維企業や同展の開催を前向きに評価する声が聞かれた。