ピンクロフト/英防衛繊維で協業/東レ欧州法人と供給強化
2026年05月12日 (火曜日)
英国の染色・プリント加工大手のピンクロフト・ダイイング&プリンティング(ピンクロフト)と、東レ・テキスタイルズ・ヨーロッパ(TTEL)はこのほど、英国防衛分野向け繊維で協業体制を構築した。英国政府が国内サプライチェーン強化を進める中、軍用ユニフォーム向けを中心としたプリント織物テクニカル素材の供給体制を強化する。
両社は既に、北大西洋条約機構(NATO)加盟国向け軍用衣料素材の供給実績を持つ。英国防衛市場向けでも、国内生産基盤を生かした供給網構築を目指す。
ピンクロフトは英国北西部に拠点を置き、繊維加工、プリント、仕上げを一貫で手掛ける欧州有数の設備を保有。年間生産能力は5千万㍍超で、80カ国以上へ輸出している。軍用プリントや難燃加工を強みとしており、同社加工生地を採用した軍服は各国軍で採用されている。
一方、TTELは防衛、医療、産業用途向け合成繊維織物の製織、染色、仕上げ加工を展開する。近年は最新鋭織機や加工設備に1500万ポンドを投資し、生産能力を増強した。
ピンクロフトのグループセールスディレクターのポール・ファレル氏は「両社の専門性と英国国内のサプライチェーンを生かし、国家安全保障や経済成長、サステイナビリティー向上に貢献できる」と話す。
また、TTELのセールスマネジャーのポール・デインズ氏は、「国家規模のプログラムに対応可能な生産能力を持ち、高品質な英国製品を供給できる。英国軍向けの強靱(きょうじん)な国内サプライチェーン構築につながる」と述べた。
両社は2025年、英国ファッション・テキスタイル協会(UKFT)会長を務めるアン王女の視察を受けた。設備投資や生産能力拡大への取り組みが評価されたという。UKFT最高経営責任者(CEO)のアダム・マンセル氏は、「英国は既に欧州やオセアニアの主要軍向けに製品供給している。英国国防省なども、より積極的に国内調達を進めるべきだ」と強調した。





