東洋紡せんい・学販 海外一貫で“日本式モノ作り”
2026年05月13日 (水曜日)
東洋紡せんいのスクール事業部は、独自の素材開発力と海外拠点での一貫生産体制を生かし、収益力の向上を図る。「お客さまの困り事を解決する」(松村修取締役営業本部スクール事業部長)方針の下、高付加価値素材の提案を通じて新たな需要を開拓する。
2026年3月期業績は、下半期こそ前年並みに推移したものの、織物分野の苦戦が響き、前期比で減収減益だった。在庫調整の影響で既存品の出荷は伸び悩んだが、「徐々に新商品の提案にも耳を傾けてもらえるようになってきた」として、新たな提案の余地も出てきた。今期(27年3月期)は利益を重視し、製造ロスの低減や高付加価値素材の提案で効率よく収益を確保する。
学販向けの売上比率は編み地が6割、織物が4割を占める。夏の長期化を背景に、編み地は好調だった。高通気と防透け性を兼ね備える「レイブロック」は酷暑対策として改めて注目を集め、吸水速乾性とストレッチ性に優れる「Zシャツ」も堅調に推移する。
ポロシャツや体操服向けの提案では、編み立てから染色、縫製まで対応できる東洋紡グループのインドネシア拠点を活用する。これまでは日本製生地の代替生産という側面もあったが、現地での「日本式のモノ作り」を生かし、高付加価値な商品開発にも力を入れる。グループ内で完結する安心感や納期対応を強みに、生地でも製品でも供給できる柔軟な体制を生かして顧客の選択肢を広げる。
苦戦する織物分野では、新商品を投入しながら立て直しを図る。中東向け民族衣装用生地の技術から着想し開発した「ToV(トーブ)シャツ」は、速乾性やノーアイロン、耐久性などの機能に加え、仕立て映えする外観の良さも併せ持つ。見栄えを重視する学校向けに提案し、採用拡大につなげる。





