伊藤忠商事繊維カンパニー 成長分野に積極投資

2026年05月20日 (水曜日)

 伊藤忠商事の繊維カンパニーがこのほど開いた会見で、ファッションアパレル部門とブランドマーケティング部門の各部門長が、2026年度(27年3月期)の事業方針などを以下のように述べた。

 【ファッションアパレル部門長・辻貴由執行役員】

 現時点では中東情勢の影響は軽微だが、長引けばマイナス要因の発生が懸念されるため、状況を注視していく。

 26年度も継続して、重点分野であるスポーツ、カジュアル、海外の各事業に力を注ぐ。

 スポーツは、デサントの出店を加速させ、さらなるブランド認知向上を目指す。シューズに関しては、幅広い層への浸透を促進する。

 「アンダーアーマー」のドームは25年度、在庫の適正化などで黒字回復を果たした。創業30周年の26年度は、オーナーと連携したブランド発信に力を入れる。

 カジュアルは、新規出店を通じ消費者との接点を増やしていく。

 海外では、IPA(香港事業会社)を通じてベトナム事業の成長を図る。製品の内販とともに、中国やタイへの販売も広げる。ベトナムでの素材開発も推進する。

 今後の市場発展を見据え、インドに駐在員を派遣した。

 26年度は既存事業の磨き上げに加え、成長投資の実現を当部門の重点方針として掲げる。

 【ブランドマーケティング部門長・岡村俊明執行役員】

 26年度は、連結純利益520億円という繊維カンパニーの目標を強く意識しながら、各事業会社の収益力向上を追求していく。

 従来のインポートビジネス、ライセンスビジネスについては、市場や顧客の声を徹底的に分析した上で、コミュニケーションの在り方を根本から見直す。商品開発にも入り込み、収益拡大につなげたい。

 飛び地ではない関連領域には、積極的にリソース(資源)を投下する。実際、交渉中の大型案件もあり、出資を絡めた事業スキームの展開を図っている。

 海外事業は、市場の特性や現地の消費動向を把握した上で、各地の状況に即した戦略を立てている。例えば、アウトドア商品が伸びている中国については、先んじて資本を投下することも視野に入れる。

 生活消費分野では、25年の大阪・関西万博で得たノウハウ、知見を生かし、知的財産(IP)関連のビジネスの再強化に乗り出す。