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帝人フロンティア 高機能中わたで新設備

2026年05月20日 (水曜日)

 帝人フロンティアは、松山事業所(愛媛県松山市)に高機能ポリエステル中わた素材の製造設備を新設する。2027年3月からの稼働を予定しており、独自の中空8フィン断面ポリエステル中わた素材「オクタエア」を量産する。オクタエアで世界的に高まる羽毛代替需要の取り込みを目指す。

 新設する設備は、チップ乾燥機など前工程設備と、紡糸機と延伸機など原綿製造設備。生産量は年間数百㌧規模から立ち上げ、30年頃には年産約千㌧を計画する。新設備は通常のポリエステル繊維によるオクタエアのほか、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維やリサイクルポリエステル繊維によるオクタエアの生産も可能だ。投資額は数億円規模となる。

 オクタエアは、中空構造の8フィン断面形状によって生じる空隙により、同じ重量の羽毛と同等の保温性やかさ高・軽量性を持つ。ソフトな風合いと形態安定性に優れ、通常のポリエステル中わたよりもふとんや衣類への吹き込み工程をスムーズに行える。

 近年、羽毛の供給不足を背景に衣料・寝装用途を中心に代替となる高機能中わた素材へのニーズが高まっている。これを受けて帝人フロンティアはオクタエアを開発し、24年からテスト販売してきた。松山事業所で製造設備を新設し、量産体制を整えることで羽毛代替需要の本格的な取り込みを進める考えだ。

 今回の設備新設に関して同社の鎌田進社長は「『オクタエア』は期待の戦略素材。近年、日本国内での生産は縮小を続けてきたが、松山事業所はマザー工場であり、新しい物を生み出していくという役割を果たす必要がある」と強調する。

 また、短繊維素材本部の堀田敏哉本部長は「羽毛減少で代替素材として衣料用途も含めて合繊機能わた素材への関心が高まっている。『オクタエア』を寝装だけでなく中わた衣料向けも含めて幅広く提案する」と話す。