東レ 繊維は産業資材に伸び代
2026年05月26日 (火曜日)
東レの大矢光雄社長、西村友伸常務執行役員繊維事業本部長らは25日、東京都内で会見し、繊維事業における2030年ごろの事業利益1千億円到達への道筋を示した。衣料用一貫型事業に加え、産業資材用途に伸び代を求め、高付加価値品の投入を加速する。インドなどの成長市場の需要を取り込む方針で、「1千億は達成できる」と自信を見せた。
同社は、26年度(27年3月期)に3カ年の中期経営課題を始動し、繊維事業では最終年度に売上収益1兆1800億円、事業利益820億円を目指す。大矢社長は「(現中経は)35年、50年に向けて次のステージへ踏み出す3年」と位置付けており、繊維事業も30年ごろに事業利益1千億円というさらに高い数字を掲げる。
繊維事業の売上収益は、全体の7割を衣料用途が占めているが、今後の成長ドライバーは産業資材用途が担っていく。半導体や人工知能(AI)関連などの市場拡大を見込み、複合紡糸技術「ナノデザイン」を駆使した製品の投入を強化する。自動車分野での収益力向上もポイントとした。
インドなど、成長を続ける市場に目を向ける。自動車分野のほか、水や空気など安心・安全、環境に資するビジネスで拡大を志向し、大矢社長は「新しい価値の創造を通じて社会に貢献するという企業理念に合致する」と期待を込めた。生産拠点としても魅力とし、「将来はアフリカ市場開拓の基点になる」とした。
成長戦略と同時に、構造改革にも継続的に取り組む。現中経では、収益改善プロジェクト「DARWINプロジェクト」(Dプロ)でポリプロピレンスパンボンド不織布やポリエステル短繊維などの構造改革を図る。今年度は、前中経でやり残した部分とプラスアルファをやり遂げる。
ポリエステル・綿混織物事業の構造改革については、「規模の適正化、集中と選択を進める方針」(西村常務執行役員繊維事業本部長)。ナノデザインの駆使によって展開商材の高度化に力を入れるなど、成長戦略との両輪で進行する。





