先進課題への回答 テクテキスタイル&テックスプロセス2026②
2026年05月26日 (火曜日)
多彩な技術にアワード
「テクテキスタイル」と「テックスプロセス」は、新しいソリューションの開発と発表の場としても大きな役割を果たしている。「テクテキスタイル&テックスプロセス・イノベーション・アワード」には自動車・航空・医療・建築・ロボティクスなど幅広い産業に影響を与える革新的技術が選ばれている。
「新コンセプト」部門にはスイスのバウムリン&エルンストがスイス連邦材料科学研究院と共同開発したプラズマ加工による有機フッ素化合物(PFAS)フリー撥水(はっすい)加工「ECOTex」と、韓国オーウェクソーム・レイのカーボンナノチューブ(CNT)繊維化技術が選ばれた。
「新ケミカル・染料部門」は、ポルトガルのナノテクノロジー機能材料研究センター(CeNTI)がラメイリーニョ・インドゥストリア・テキスタイルと共同開発した食品・農業廃棄物を繊維プリント剤に変換する技術と、フランスのH&Bマテリアルズが開発した農業廃棄物由来脂肪酸によるPFASフリー撥水加工剤が選ばれた。
「新素材部門」は、ドイツのデンケンドルフ繊維・繊維材料研究所(DITF)とテクナーロ、バックが協力して開発した編める木材「FormLig」が選ばれた。セルロース系繊維とリグニンコーティングを組み合わせ、編んだ後に加熱成形できる。オランダのセンビス・ポリマー・イノベーションズが開発した生分解性バイオポリエステル系素材「Mariva」も選ばれた。ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)の中間に位置付けられるポリマーだと標ぼうしている。
「新製品部門」は、ドイツのNUOがDITFと協力して開発した木材繊維複合材料「NUOFlexHolz」が選ばれた。既に自動車内装材として採用実績がある。シュツットガルト大学繊維・繊維技術研究所(ITFT)が開発した人工知能(AI)制御の繊維強化ファサード「FlectoLine」は、太陽の位置、日照時間、気温に応じてリアルタイムで動き建物のエネルギー効率を向上させる。
「新生産技術部門」は英国の繊維機械メーカー、ファイバーエクストルージョン・テクノロジーの有毒な溶剤を使わない超高分子量ポリエチレン紡糸プロセスが選ばれた。「新リサイクル素材・技術部門」には、オーストリアのサムサラ・エコによるポリエステル・ナイロンの酵素分解・抽出技術と、ドイツのリ・ソリューションによる電気化学式加水分解による繊維リサイクル技術も選ばれた。
テックスプロセスからは「経済性部門」でドイツのロボテキスタイルのロボットグリッパー、ドイツのビルダウ応用科学工科大学が開発した布に吹き付けた水を凍結して把持するグリッパー「CryoTec」が選ばれた。「品質向上部門」には香港の人工知能設計研究所(AiDLab)のAIによる布検査システム「WiseEye」を選出した。
「サステイナビリティー部門」は、ドイツのアマンによるセルロース100%の縫い糸「AeoniQFil」を選出した。「デジタル化・AI部門」は、ドイツのビズーによる3Dデジタル化ツール「CAST」と、ポルトガル繊維・衣料産業技術センター(CITEVE)が開発したAIによるTシャツ自動縫製ロボットセルが選ばれた。





