先進課題への回答 テクテキスタイル&テックスプロセス2026④

2026年05月28日 (木曜日)

農林水産分野に注目

 幅広い資材用途の繊維製品の提案の場としても「テクテキスタイル」は重要な地位を占めている。

 東レは今回、農林水産分野に注目したソリューション提案に力を入れた。その一つが次世代型の農業用遮熱シート「クールネクスト」。ビニールハウスの内部などに貼ることで作物の生育に必要な可視光は透過するが、熱線となる紫外線や赤外線は吸収・反射することでハウス内の温度上昇を抑え、作業環境を改善する。そのほか、畜舎の環境を改善する消臭シートや獣害防止ネットなども紹介した。

 工業資材分野には、バイオ由来原料を40%使用したナイロン610を紹介した。強度と低吸湿性を生かし、洋上風力発電用浮遊体の係留索などの用途を視野に入れる。そのほか、液晶ポリエステル繊維「シベラス」の銅メッキ糸も披露。銅線代替を狙う。ナイロン6繊維は使用済み漁網由来のマテリアルリサイクル品とケミカルリサイクル品をそろえた。

 帝人フロンティアは、タイ子会社のテイジン・ポリエステル〈タイランド〉で生産する工業用ポリエステル繊維のラインアップを改めて紹介し、需要の掘り起こしに取り組む。

 シート関連では萩原工業が高周波ウェルダーによる溶着が可能なポリエチレンシート「リフレックスハイブリッドファブリック」を披露した。ポリエチレン織物に特殊オレフィン系樹脂を含浸したもの。塩化ビニルシートやポリエステル織物などに塩化ビニル樹脂を含浸したターポリンと比べてリサイクル性が高く、高周波ウェルダーによる溶着も可能になったことでターポリンと同等の加工性も確保した。

 アキレスは、主力のポリ塩化ビニル(PVC)シートを提案する。高透明タイプはテントの窓部分などで採用実績が豊富。また、インフレータブルボート用生地も紹介した。合繊織物にゴム層をラミネートしたもので、耐久性の高さを打ち出す。マリン市場が大きい欧州を意識したラインアップの紹介となった。