混迷を乗り越える商社繊維事業~2025年度決算から①

2026年06月01日 (月曜日)

利益面で明暗分かれる

 総合・専門商社の2026年3月期繊維事業決算(タキヒヨーは26年2月期)は、全10社のうち6社が増収だった。営業利益を公表した8社のうち増益は5社で、いずれも2桁%以上の伸びを示し、倍増した企業もあった。一方、減益幅が広がった事例も見られ、利益面で明暗が分かれた。

 メーカー系商社は4社中3社が増収だが、営業増益は2社にとどまった(表参照、クラレトレーディングは25年1~12月期)。

 最大手の伊藤忠商事は、収益(売上高)が過去最高を更新した。アパレル関連では、デサントをはじめとした海外のスポーツ分野の事業が堅調に推移した。

 帝人フロンティアは、衣料繊維分野と産業資材分野の全体で販売量が堅調に推移したが、減収減益だった。

 MNインターファッションは、微増収ながら営業利益は大幅に増えた。今期(27年3月期)も増収増益を予想。

 豊田通商は増収で売上総利益も増加した。

 GSIクレオスは、大幅な増収増益を計上した。ファイバーとアウターが増収、インナーは減収だが原料価格高騰への対応が奏功し、増益を確保した。

 蝶理は減収減益。ワークウエア関連やセットアップスーツなどは堅調に推移したが、資材関連や中東向け生地販売の低調が響いた。

 ヤギは増収大幅増益となった。国内、輸入、輸出、海外の各事業で売上高を伸ばした。

 田村駒は、衣料部門で高価格帯アパレルやスポーツ関連の販売が堅調に推移したが、一部SPAからの受注減をカバーするまでには至らず減収となった。

 タキヒヨーは増収、大幅増益の実績を残した。テキスタイル・OEM販売も伸びた。

 三共生興は減収で、大幅な営業減益だった。「ダックス」「レオナール」のファッション関連事業が苦戦した。

 次回から、主要各社の26年3月期決算の詳細を伝える。