先進課題への回答 テクテキスタイル&テックスプロセス2026⑥

2026年06月01日 (月曜日)

アパレル技術で複合材料

 「テクテキスタイル」には繊維機械・縫製機器メーカーも出展している。アパレル製造の技術を応用し、繊維強化複合材料の新たな製造プロセスを提案した。

 島精機製作所は今回も縫製関連機器見本市である「テックスプロセス」ではなく、テクテキスタイルに出展した。15ゲージ4枚ベッドの「ホールガーメント」(WG)横編み機「SWG―XR」と2枚ベッドの成形横編み機「SES―R」を実機展示した。

 WG機では素材の異なる糸を組み合わせた手袋の編成を実演。成形機も特殊ベッドと強力な改良型シンカーによって立体成形など複雑な編組を実演した。いずれも一般衣料用途ではなく、高機能繊維などによるウエアや資材分野がターゲットとなる。

 例えば高強力繊維と熱溶融性繊維を複合編組し、熱処理することで繊維複合成形材とすることができる。また、立体成形によって従来はプラスチックやゴムなどを使用していた部材を繊維に置き換えた上で、一体として製造できるなどメリットを紹介する。

 実機による編み立てのデモンストレーションのほか、実際に同社の編み機による編み地が採用された軍用ウエアと装備、レーシング用耐火インナーなど最終製品も展示し、実績をアピールした。

 タジマ工業(愛知県春日井市)はテックスプロセスに大規模ブースを構え、主力の刺しゅう機を提案していたが、テクテキスタイルにも欧州拠点を通じて出展。子会社のTISM(同)がトヨタ自動車と豊田中央研究所、トヨタカスタマイジング&ディベロップメントと共同開発した炭素繊維強化複合材料(CFRP)とアルミニウムによるモノコック(車体造形)製造の技術を紹介した。

 CFRPは炭素繊維を積層して成形するのが一般的だが、刺しゅうの技術を応用し、炭素繊維束を基材に縫い留めることで自由な形状の基材を作ることができる。CFRPの新しい成形方法として発信した。