先進課題への回答 テクテキスタイル&テックスプロセス2026⑧
2026年06月03日 (水曜日)
刺しゅう、裁断も進化
「テックスプロセス」は、ミシンに加えて刺しゅうなども見どころの一つ。今回もタジマ工業(愛知県春日井市)、バルダン(同一宮市)など日本の刺しゅう機メーカーが進化した最新ソリューションを提案した。
タジマ工業は新機種「TMEZ―XC」を披露。自動上糸調整機構を備え、刺しゅう範囲は1200×550㍉まで対応する。このため一般衣料だけでなく広範囲の大柄刺しゅうなどが求められる民族衣装や資材もターゲットとなる機種だ。そのほか、製品刺しゅう機の「TMER―KC」は電装を一新し、メインフレームも強化するなど改良を加えた。
同社のブースでもう一つ目を引いたのが、スウェーデンのカラリールと連携して実現した糸染めと刺しゅうを同時に行うシステム「カラリール」。糸染め機構にCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)インクを搭載し、白糸を染めながら刺しゅうする。1種類の糸だけでグラデーションなど従来の方法では難しかった表現を可能にした。刺しゅうの新しい方法論として注目される。
バルダンは、主力刺しゅう機である「Lシリーズ」をバージョンアップした。コントローラーを一新することでユーザーインターフェースを改善したほか、300デザインをメモリーに保存できる。ボビンチェンジャーも搭載している。
社外のソフトウエア企業とタイアップしたPRD(プロダクト要求仕様書)システムも紹介した。バルダンの生産管理システム「B―NET」と接続することで製造に必要な情報をオンライン上で共有でき、オーダーマネジメントの精度を高めることができる。
ハッピー・ジャパン(山形市)は最大12頭の刺しゅう機「HCT」を実機展示した。前身機「HCR」の進化版であり、静粛性の向上や上糸調整のデジタル化、帽子など立体物への刺しゅう能力を強化している。6月から量産がスタートする。
裁断関係では、裁ちばさみの貝印(東京都千代田区)は出展常連。今回も主力の「7000」「1000」の両シリーズを中心にメード・イン・ジャパンを前面に打ち出した。また、欧州市場で需要の多いロータリーカッターのラインアップも充実する。軽量性への評価が高まっており、近年では海外の縫製専門学校でも採用機運が高まってきた。「テクテキスタイル」との併催ということもあり、アラミド繊維用裁ちばさみ「7240AS」も紹介した。





